2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360275
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
平田 好洋 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (80145458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鮫島 宗一郎 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (00274861)
松永 直樹 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 助教 (40405543)
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Keywords | セラミックス / 分散剤 / 加圧ろ過 / 動的粘弾性 |
Research Abstract |
粒径の異なる3種類の粒子(800nmと30nm SiC粒子、150nm Al_2O_3粒子)に2種類の分散剤(フェニルアラニンとポリアクリル酸アンモニウム)を添加し、加圧ろ過プロセスおよび成形体密度を調査した。これらの粒子に対して、低分子量分散剤(フェニルアラニン)は脱水圧の低下および高密度化に効果的であった。また、フェニルアラニンは二官能基を有するため粒子表面の電荷によらず吸着し、成形体密度を増加させた。pH7の負に帯電した800nm SiCに対して高分子量分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム)は高密度化に効果的であった。pH3の正に帯電したアルミナに対しては、ポリアクリル酸は解離していないため、大きな影響を与えなかった。 一方、交流電場を印加した加圧ろ過では帯電した粒子と隣の粒子の電気二重層が相互作用し凝集構造をとり、ろ過圧力を減少させた。交流電場下では電気二重層の変形のためにろ過時間が短縮されることがわかった。Voigtモデルによる固化挙動解析により、Al_2O_3サスペンションのろ過プロセスは、ろ過の初期から中期は液体を押した時の変形挙動、後期は固体を押した時の変形挙動と等価であると解釈できた。1MPaの定圧ろ過においては初期の構造が緩やかに変形するが、10MPaの定圧ろ過においては凝集構造が速やかに分散粒子へ相転移することがわかった。
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