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2010 Fiscal Year Annual Research Report

アモルファス炭素膜からなる太陽光発電素子の開発

Research Project

Project/Area Number 22360302
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

大竹 尚登  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40213756)

Keywordsアモルファス炭素 / 太陽電池 / プラズマ処理 / ダイヤモンド / 二酸化炭素排出削減
Research Abstract

アモルファス炭素膜は,ダイヤモンドのsp3結合とグラファイトのsp2結合の両者を原子の骨格構造とした硬質膜である.このアモルファス炭素膜は0.8~3.0eVの光学バンドギャップを有しているが,半導体として応用されている例は,パッシベーション膜を除きほとんど無いといえる.その理由としてフェルミ準位の制御の難しさや,電気伝導性やバンドギャップなどの電気的・光学的特性がシリコン等の他半導体材料に比べて大きく劣ることなどが挙げられる.本研究では金属元素をドーピングすることにより半導体として利用可能な特性を有するアモルファス炭素膜の開発を目的として,まず電気抵抗に着目し,低抵抗の膜の作製を試みた.
マイクロパルス電源を用いたスパッタリング装置を開発し,金属ドープアモルファス炭素膜を作製した.ソースガスとしてArガスを,炭素ターゲットへのドーパントとしてSb(アンチモン)を用いた.印加電圧を3kV, 4kV, 5kVと変化させ,アモルファス炭素膜の電気特性を測定した.基板にはp型シリコンを用い、膜の性質をGD-OES分析、表面形状測定、表面抵抗測定により評価した.さらに生成したアモルファス炭素膜を電気炉を用いて100℃の間隔で300~600℃の範囲でそれぞれ10分間ずつアニールし、表面抵抗をアニール前と比較した.各印加電圧で成膜したアモルファスカーボン膜の表面抵抗率とアニール後の抵抗率を測定した結果,成膜後のノンドープ炭素膜の表面抵抗率が約10^7Ω/sqであったのに対してSbを添加することで10^6Ω/sqに減少させることができることがわかった.さらに,アニールを行うことにより,10^2Ω/sqまで抵抗率を低減できることがわかった.これは膜中の炭素の構造が変化し,水素が脱離してsp2結合に変化したことが原因であると考えられ,今後さらに微細構造の変化を検討してゆく予定である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2010

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 金属ドープアモルファス炭素膜の合成と電気的特性評価2010

    • Author(s)
      奥山絋章, 井関日出男, 大竹尚登
    • Journal Title

      第24回ダイヤモンドシンポジウム講演予稿集

      Volume: 1 Pages: 80-81

  • [Journal Article] Sb含有アモルファス炭素膜の合成と電気的特性評価2010

    • Author(s)
      奥山絋章, 斉藤啓, 大竹尚登
    • Journal Title

      第58回応用物理学関係連合講演会講演予稿集

      Volume: (CD-ROM)

URL: 

Published: 2012-07-19  

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