2012 Fiscal Year Annual Research Report
軽量性と線材加工性を兼ね備えたハイブリッド超伝導線材の開発
Project/Area Number |
22360313
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
西村 克彦 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (70218189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 健二 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (00209553)
古井 光明 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 准教授 (90262972)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 超伝導材料 / 複合材料 / 新プロセス / マグネシウム合金 |
Research Abstract |
本研究では、3次元溶湯浸透法(3DPC)を応用し、超伝導物質MgB2の新規な複合ビレット製造法により、臨界温度が高く安定した極軽量な超伝導線の製造を試みた。試料作製では、3DPCによりMgB2粒子とAl、Mg、Znおよびこれらの合金との複合ビレットを作製し、その臨界温度と臨界電流密度を詳細に調査した。その結果、ほぼ全ての複合ビレットの試料は、25Kから39Kの温度範囲で超伝導転移を示し、この製造プロセスにより超伝導線材を製造することが可能であることを示した。また、MgをベースとしAlとZnを添加した母材と複合したビレット試料において、臨界電流密度が向上することを見出した。原因として、Al-Mg化合物の生成がZn添加により促進され、そのAl-Mg化合物が磁束量子のピン止め効果をもたらしている可能性がある。更に、初期のMgB2粒子を微細化することにより臨界温度および臨界電流密度が向上した。これは、MgB2粒子間の結合性が改善されることが原因と考えられる。 線材加工では、Alを母材とした複合ビレットで線径1.0mmの超伝導線材の押出に成功した。臨界電流密度が最も高かったMgB2/Mg-9%Al-1%Zn複合ビレットの押出は、Mgの六方晶結晶構造から大変困難であった。しかし、種々改善の結果、直径10mmのMgB2/Mg-9%Al-1%Zn押出棒の作製に成功した。これらは、MgB2単体と同等の超伝導臨界温度を持ちながら、MgB2を上回る臨界電流密度を持っており、超伝導電磁石の電力リード線として活用を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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