2012 Fiscal Year Annual Research Report
InGaSbおよびInGaAsの溶液成長における結晶面方位依存性の解明
Project/Area Number |
22360316
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
稲富 裕光 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (50249934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 泰弘 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (00115453)
木下 恭一 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 研究員 (10358749)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 結晶工学 / 結晶成長 / 応用光学・量子光工学 / 超精密計測 / 電子・電気材料 |
Research Abstract |
今年度は平成23年度までに得た成果に基づいて、主にInGaSb結晶を育成して成長に及ぼす結晶面方位と静磁場印加の影響を調べ、以下の成果を得た。 (1)GaSb種結晶の面方位を(111)A、(111)B、(100)、(110)とし、それぞれ長さ50cmのInxGa1-xSb結晶を80時間程度で育成し、熱パルス法により成長縞を導入することで成長速度と組成変化を測定することに成功した。そして育成後のInGaSb結晶中のIn濃度分布等の面方位依存性をEPMAにより調べた。その結果、定常成長時の成長結晶中の濃度分布には面方位依存性が見られなかった。これは当初の予想通りの結果であり、成長初期は物質の取り込みは界面カイネティクの影響を受けるものの、成長時間の経過と共に液相中の物質輸送が支配的になっていくことを示している。 (2)結晶断面の化学エッチングとICP質量分析の比較により調べた結果、熱パルスにより成長結晶中に導入した成長縞がドーパントであるTeの局所的偏析によることを定量的に明らかにした。 (3)GaSb種結晶の面方位を(111)Aとして、磁場なしと5.5テスラの静磁場印加の条件で成長結晶中の濃度分布、結晶性をそれぞれEPMAとEBSDにより分析し比較した。その結果、磁場印加の条件では結晶成長界面近傍にIn濃度のばらつきは明らかに減少し、また結晶性が向上した。このことから,強い静磁場を印加することにより,成長結晶中のIn濃度の均一化と結晶性の改善されることが明らかになった。そして、数値計算の結果、6テスラの静磁場印加では物質輸送が拡散支配には至らないものの、Lorentz力が対流を強く抑制した結果、成長界面形状の安定化がもたらされたことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)