2012 Fiscal Year Annual Research Report
柑橘果皮中の薬効成分分離を目指した溶媒循環型超臨界抽出‐精留法の開発
Project/Area Number |
22360317
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
猪股 宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10168479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 善之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50243598)
大田 昌樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50455804)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 柑橘果皮 / 超臨界CO2 / 抽出分離 / フラボノイド / 精留効果 / エタノール / 相分離 |
Research Abstract |
H24年度は,H22年度に開発した溶媒循環型超臨界流体抽出-精留装置およびH23年度に実施したモデル物質の抽出-精留実験の結果に基づき,実サンプルとして柑橘果皮成分を対象とした方法論への応用展開を検討した.まず始めに検討した青島温州果皮由来の抽出実験からは,高圧CO2にエタノールをエントレーナーとして添加することで,目的薬効成分であるノビレチンやその他ポリメトキシフラボンの抽出率が高まることが示唆された.続いて,前段で得られた抽出物を,後段の温度勾配を付した精留塔へと連続的に供給した結果,塔頂からはノビレチンやカロテノイドを含む黄色の液体が,搭底からクロロフィルを含む緑色の液体が選択的に回収できることが示唆された.一方,水を添加した抽出-精留実験からは,ノビレチンを含む透明な液体が塔頂から,上述した光合成色素を含む液体が塔底より選択的に回収されることが判明した.以上より,助溶媒種や濃度を適切に調整することにより柑橘果皮成分が高選択的に分離されることが示唆された.また,本法が特にポリメトキシフラボン類やカロテノイド類の濃縮分離に極めて有用であることも示唆された.ただし、収率については、分離性能と相反する傾向があり、目的とする濃縮率と収率との兼ね合いで、操作条件の最適化が図られるべきであることを示唆された 同時展開している抗認知症向けの神経細胞のCRE(Cyclic AMP Response Element)依存型転写活性試験からは,若干量のエタノールおよび水添加系において転写活性が高まることも示唆されており,今後は得られた抽出物の活性評価も含めた総合評価が必要と考えている.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)