2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブルテクノロジーの基盤構築による高機能性材料創生と生産法の開発
Project/Area Number |
22360332
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
寺坂 宏一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00245606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 利久 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10151797)
藤岡 沙都子 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (50571361)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マイクロバブル / リポソーム / 超音波 |
Research Abstract |
本年度はリポソームと超音波を併用した化学反応物質の輸送システムの開発を行った。 リポソームとはコレステロールなどで形成された安定な微細なコロイド粒子で、各種医療分野や生物化学的応用分野で注目されており、とくに最近ではドラッグデリバリーへの利用が期待されている。リポソームのもつ安定貯蔵性や輸送性を医学分野だけでなく化学反応プロセスに応用できれば、より効率的な装置設計や安全な操業を実現できる。 そこで本研究では、リポソームにより反応物質毎に隔離・運搬し、適切な位置とタイミングで外部刺激により放出させ反応を進行させる新規化学反応プロセスを提案した。まず内溶液を封入したリポソームに外部刺激として、超音波を照射するとキャビテーションによってマイクロバブルが発生し、リポソーム膜を破壊し内溶液を放出できることを実験的に明らかにした。さらに別の外部刺激として熱を加えることによってリポソーム膜を相変化させ、内溶液を放出させることにも成功した。これらの状況においてリポソーム膜が内溶液を通過させるのに必要な外部刺激のエネルギーを求め、それぞれの放出率を算出した。 これらの結果より少なくとも2種類の外部刺激によって内溶液を2段階に放出させることが可能になった。これらの成果より、本提案プロセスでは単純な反応器内で複数の化学反応を自在に開始させることができ、反応器およびパイプラインの大幅な簡略化が可能となり、設計やメンテナンスも容易になり、プロセス強化技術としての応用が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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