2012 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケール操作による三次元血管化組織の形成と再生医療への応用
Project/Area Number |
22360347
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梶原 稔尚 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10194747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 博 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90346817)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 再生医療 / 肝細胞 / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
種々の条件で形成した肝-内皮細胞複合組織の機能評価と構造解析 前年度に引き続き、初代肝細胞と血管内皮細胞からなる肝-内皮細胞複合組織を中空糸内で種々の条件で作製し、機能並びに組織構造の詳細な比較を行った。組織の作製条件として、(1)内皮細胞に被覆された肝細胞スフェロイドを集積、(2)内皮細胞と肝細胞を分散状態で混合し、集積、(3)肝細胞スフェロイドのみを集積、(4)分散肝細胞のみを集積、の4条件を用いて中空糸内部での組織形成誘導を行った。この結果、まずスフェロイドを集積する条件(1)、(3)との比較において、内皮細胞と共培養することにより細胞維持率の向上が示された。また、肝特異的機能として、アルブミン分泌能、アンモニア除去能の評価を行った。この結果、組織形成条件を問わず内皮細胞と共培養することにより肝細胞のアルブミン分泌能の向上が示された。さらに、スフェロイドを集積する条件(1)、(3)との比較においてのみ、内皮細胞との共培養によって肝細胞のアンモニア除去能の向上が示された。以上の結果、中空糸内部で形成された肝細胞組織は、内皮細胞を混合した複合肝組織とすることによりアルブミン分泌能が向上し、さらに、組織形成条件として、内皮細胞に被覆化された肝細胞スフェロイドを集積して複合肝組織を形成することにより、細胞維持率とアンモニア除去能も向上することが示された。それぞれの条件で形成された組織内部の構造については十分に解析するには至らなかったが、肝細胞と内皮細胞を分散状態で集積した系と比較して、内皮細胞に被覆された肝細胞スフェロイドを集積して誘導した培養組織内部では、肝細胞組織内部に内皮細胞が網目状に発達したネットワークを形成する傾向が示された。以上の結果、内皮細胞の発達したネットワーク構造が肝細胞の生存率や機能発現に効果的に作用したことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)