2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナイロンオリゴマー分解酵素(NylABC)の分子設計と物質生産への応用
Project/Area Number |
22360350
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
根来 誠司 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90156159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武尾 正弘 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40236443)
加藤 太一郎 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60423901)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナイロン / 耐熱化 / 加水分解酵素 / X線結晶構造解析 / 6-アミノカプロン酸 |
Research Abstract |
Arthrobacter sp.KI72のナイロン加水分解酵素(NylC)は、3量体以上の6-アミノカプロン酸オリゴマーをエンド型で分解する。同酵素は、αサブユニット(27kDa)とβサブユニット(9kDa)がヘテロ2 量体を形成し、さらに、これらが4分子会合した(αβ)4構造を有する。これまで、サブユニット界面に位置する4アミノ酸置換(D122G-H130Y-D36A-E263Q変異)により、親型NylCの熱変性Tm値が、52℃から88℃まで上昇することを見いだした。特に、D122G 置換が熱安定性に大きく影響することから、耐熱性が異なるVal, Arg, Lys変異酵素についてX線結晶構造解析を行った。その結果、1.05~1.2Åの高解像度の結晶構造の取得に成功した。得られた結果から、122位と近接するLys159(A鎖)-Glu115(B鎖)間の距離は、野生型では2.82Åとなっているが、耐熱性の高い酵素ほど、側鎖間の距離が近接するという現象が確認できた。さらに、野生型ではループのゆらぎにより、モノマーAの130位付近の電子密度が観察できないのに対し、耐熱性の高いGly酵素ではモノマーAの130位付近の電子密度が観察することができた。すなわち、122位の置換は、局所的な静電的安定化効果に加え、サブユニット界面において、ループの安定化に影響すると推定した。また、同ループ上に位置する137位においても、Ala, Phe, Trp置換により、耐熱性が大きく低下したことから、側鎖の大きさが構造の安定化に関係していると考えられた。さらに、NylCの自己分断機構を明らかにする為、部位特異的変異導入法により変異酵素を取得し、自己分断に関わるアミノ酸残基の特定と役割の推定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Crystallization and x-ray diffraction analysis of nylon hydrolase (NylC) from Arthrobacter sp.2013
Author(s)
Nagai,K., Yasuhira, K., Tanaka, Y., Kato, D., Takeo, M., Higuchi, Y., Negoro, S., Shibata, N.
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Journal Title
Acta Cryst.
Volume: F69
Pages: 1151-1154
DOI
Peer Reviewed
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