2010 Fiscal Year Annual Research Report
極短時間真空紫外分光と量子化学解析の融合による輻射連成複雑系流れ場のモデル化
Project/Area Number |
22360363
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
藤田 和央 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 主幹研究員 (90281584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 俊之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 研究員 (20392839)
高柳 大樹 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 研究員 (70513422)
小澤 宇志 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 字宙航空プロジェクト研究員 (70567544)
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Keywords | 非平衡気体力学 / 真空紫外輻射 / 輻射連成 / 量子力学 / 分子動力学 |
Research Abstract |
今年度研究実施計画に沿って,H22年度はまず高速衝撃波管を火星大気(CO2)に適用できるように装置の改修を行った.ここでは,高精度吸収分光や真空紫外分光を実施するため観測部の振動除去,衝撃波速度再現性を高めるため,衝撃吸収部をリブレースし,またデータ生産性を向上させるために,空気源駆動装置を導入した.また分光計測で絶対強度補正を行うため校正用光源を,また吸収分光を実施するため波長プログラマブル光源を導入し,目的とする実験を行う全ての準備を完了した.次に改修された装置を用い,真空紫外~近赤外までの広い波長領域に於いて分光実験を行い,これを輻射解析コードSPRADIAN2によるcomputer aided molecular spectroscopy(CAMS)法によりフィッティングして,生成元素であるC2の振動・回転温度を決定した.現在,流体-輻射解析連成モデルによる再現性の検証を行っており,この検証により既存モデルの精度検証が行われ,モデルを改良する方向性を決定することが可能となる.また量子解析/分子動力学解析によるCO-O衝突解析においては,CO-Oの分子間ポテンシャルに関する量子解析を開始した.現在,計算結果を解析的に記述するPESについて検討を進めている.以上,H22年度はほぼ研究計画に沿って進捗しており,H23年度には原子共鳴吸収分光,真空紫外吸収分光など,より先駆的な計測を試みるとともに,火星大気系熱化学モデルの検証と改善に取りかかれる予定である.
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Research Products
(5 results)