2010 Fiscal Year Annual Research Report
電場応答エラストマーによる波浪発電技術の確立と発電装置の開発
Project/Area Number |
22360370
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
増田 光一 日本大学, 理工学部, 教授 (10120552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 弘敬 海洋研究開発機構, 海洋工学センター, グループリーダー (00371732)
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Keywords | 人工筋肉発電 / 誘電エラストマー / 海洋再生可能エネルギー / 浮体応答 / 実証実験 |
Research Abstract |
研究目的: 本研究は誘電エラストマーを適用した人工筋肉を波浪の仕事によって伸縮させることでそのエネルギーを電力に変換するシステムの構築を目指すものである。そして,このような人工筋肉による波浪発電システムの技術を確立することが本研究の目的である。 研究内容と成果 誘電エラストマーは高分子材でありそのひずみ-反力曲線は非線形である。この特性を材料実験より確認し,その特性を理論計算で考慮する方法をモデル化した。これを基に,周波数領域での簡易的発電ブイ応答計算プログラムと時間領域シミュレータの基本プログラムを開発した。周波数領域での理論計算により,小型ブイの形状や係留索本数および係留索の取り付け位置によって動揺特性を変化させることで,対象海域に適した応答性状に合わせることができた。合わせて,時間領域での運動応答解析を可能とするプログラムを開発した。ただし,上下揺の1自由度にのみ対応しており,今後は6自由度での運動応答解析を可能とすると共に,係留系の非線形影響ならびに,エラストマーの非線形影響と発電効果に伴う運動応答へのダンピング影響を具体的に考慮できるように導入していく。ただし,時間領域解析への誘電エラストマー発電の影響の考慮については既にモデル化を行うことができた。 また,実海域実験の予備的実験を実施した。実施海域は下田市の須崎漁港内であり,波浪計測と発電の実証試験を実施した。その結果十数センチの波高,8秒程度の平均波周期の条件下での波浪発電に成功した。 これらの成果を基に,次年度に実施するシミュレータの完成と実証試験用(本実験)モデルの設計用データとする。
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Research Products
(1 results)