2010 Fiscal Year Annual Research Report
重力テンソル計測を目指した超高精度加速度計の開発研究
Project/Area Number |
22360378
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
笠原 順三 静岡大学, 理学部, 教授 (70012953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 逸人 東京海洋大学, 海洋工学部, 准教授 (40361802)
清水 悦郎 東京海洋大学, 海洋工学部, 准教授 (60313384)
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Keywords | 重力テンソル / 加速度計 / 超高精度計測 / 資源探査 / レーザー干渉 |
Research Abstract |
22年度は最初の年でもあり、加速度計の設計、製作を行った。 ・フォースバランス型の加速度計を用いる事にした。 ・3波のレーザー干渉計の分解能は1nmであったが、これを検証する事も行い,2-5nmが最高性能であることが分かった。 ・得たい分解能は加速度で~1μGalであり用いるレーザー干渉計の分解能が2-5nmであるので長さ10cm、プルーフマス100g、変位計測分解能を<5nmを目指し、ペンジュラムとバネ材の厚さ、力学的強度を3次元有限要素法により見積もった。 ・ペンジュラムにはチタン材を用い、プルーフマスには比重14g/cm^3のタングステンを用いた。 ・バネ材の材料として燐青銅材、及びチタン材を用いた。バネ材の厚さを100μmとし、その一部の厚さをU字型に40μmとした。バネ材の幅を4mとし、加工したが、エッチング加工は製品のばらつきがあるようであった。 ・トルカーコイルの巻き数を100回としSmCoの磁石を用いたときのトルカーコイルへ流す電流と変位の関係を調べた。 ・変位を入力し、0位置との差分から相対変位を数値上で計算し、それをD/A変換により電圧に変化する。電圧/電流変換回路も用い、相対変位に応じてトルカー電流流した。その時、変位の分解能は50nm以下であった。 ・トルカーコイルによるフィードバック回路を挿入することにより1秒付近の脈動が抑えられた。 ・1週間の間の相対距離変動は100nm以下に納まったが、海洋潮汐のもつ24時間周期の変動ばかりでなくその他の環境変動要素が大きく影響することが分かってきた。 ・その後の試験で影響の大きな要素として、室温、レーザー干渉計のドライバー回路の発熱、地震、地動雑音、そして天候変動が検討課題になってきた。
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