2012 Fiscal Year Annual Research Report
地圏環境修復のための動電型反応性バリアシステムの開発
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22360380
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
新苗 正和 山口大学, 理工学研究科, 教授 (50228128)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 地圏環境修復技術 / 土壌・地下水汚染 / 原位置浄化技術 |
Research Abstract |
本年度は、毒性の強く水溶解性が高い六価クロムを比較的毒性の低く水溶解性が低い三価クロムに還元する役割を担う反応性バリアに用いる還元剤を選定することを目的とした。鉄粉、マグネタイト、そして活性炭を候補として選択し、水相の初期pHが還元効率に与える影響や反応終了後の水相pHの変化などの観点から3種類の還元剤を評価した。 実験はガラス製の三角フラスコを用いたバッチ方式で行った。六価クロムの初期濃度を50mg/Lに調節し、バックグラウンドとして塩化ナトリウムを0.05mol/L加えた。塩酸を用いてpH2.5またはpH4.5に調整した水相80mlに還元剤を加えて48時間振とうさせた後に、水相を0.2μmのニトロセルロース膜を用いてろ過し、ろ液に含まれる六価クロム, 三価クロム, 第一鉄イオン, そして第二鉄イオンの濃度をJIS K0102工場排水試験方法に基づいて測定した。 実験により検討した結果、鉄粉の方がマグネタイトより六価クロムの還元能力は高いことが分かった。しかし、鉄粉は酸によって多量の第一鉄イオンが溶出し、その第一鉄イオンが反応性バリア外で六価クロムと反応することから、反応性バリア内で三価クロムを回収するためには鉄粉よりマグネタイトの方が適切であることが示唆された。活性炭を還元材に用いた場合、六価クロムの還元反応においては、六価クロムが活性炭に吸着するプロセス、そしてその後の吸着した六価クロムが活性炭によって還元される2つのプロセスを考える必要があった。活性炭への六価クロムの吸着は、低いpH条件下で促進され、それは活性炭の表面電荷、および負の電荷を有する六価クロムの吸着において競合を起こす水酸化物イオンの濃度の両観点から説明することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)