2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子制御による低放射化バナジウム合金の高温長寿命化
Project/Area Number |
22360392
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
室賀 健夫 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (60174322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長坂 琢也 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (40311203)
菱沼 良光 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (00322529)
八木 重郎 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (70629021)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バナジウム合金 / メカニカルアロイング / 低放射化材料 / 高温強度 |
Research Abstract |
核融合炉構造材候補材として有望視されている低放射化バナジウム合金の高温特性をさらに向上させ、使用温度の高温化を図ることを目指し、高密度ナノ粒子分散により強化した合金を試作し、各種強度試験を行い、ナノ粒子による強化法の有効性の実証と最適化を図るとともに、強化機構を明らかにすることを目的とした。平成24年度は、メカニカルアロイング(MA)法を用いたTiまたはY化合物の粒子分散による強化を目指した合金試作と強度試験を行った。 V-4Cr-4Tiに調整した金属粒子に1.5%のYと0.3%のTiC, SiCまたはTi3SiC2粒子を混合しMAを2-40時間行った後、1000℃、191MPa、3時間のHIP処理を行った。HIP処理後TEM-EDSで組織と組成を求めたところ、4時間MAではマトリックスはほとんど純Vであったが、40時間後はV-4Cr-4Tiの組成になっており。合金化が十分進んだことが分かった。また、TiC添加材の組織を観察したところ、4時間MAではほとんど見られなかった微細粒子が40時間後は高密度に発生していた。発生粒子は、比較的大きなものはTiリッチ(TiNと予想される)、20nm以下の粒子はYリッチ(Y2O3と予想される)であった。また、結晶粒サイズは標準V-4Cr-4Ti合金が約20,000nmであるのに対し40時間MAにより、約300nmに減少していることが分かった。各材料のビッカース硬さを求め、組織と比較することにより、微小粒子分散と結晶粒の微小化により、硬化が説明できることが分かった。 TiC添加40時間MA材の700℃における引張り特性を求めたところ、標準材に比べ強度は2倍近くに増加し、延性劣化は無かった。これは、熱処理により微細析出を発生させた材料がやはり2倍近くの強度を示したものの延性が1/4ほどに減少したのに比べ、優れた特性を持つことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)