2012 Fiscal Year Annual Research Report
硼素中性子捕捉療法のためのガス放射化を利用したビームプロファイルモニターシステム
Project/Area Number |
22360402
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻井 良憲 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (20273534)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 硼素中性子捕捉療法 / 放射線計測 / 医学物理 / 放射線工学 / 粒子線治療 / 品質保証/品質管理(QA/QC) |
Research Abstract |
硼素中性子捕捉療法(BNCT)のためのガス放射化を利用したビームプロファイルモニターシステムの試作機を完成させた。これまでの結果を踏まえて、各セグメントで得られる情報を事前シミュレーション結果にフィードバックするソフトウェアの作製を行った。また、試作機を用いて、京都大学研究炉(KUR)重水中性子照射設備や若狭湾エネルギー研究センターの中性子照射場等でフリーインエアーおよびファントム実験を行い、さまざまな中性子照射場における本プロファイルモニターの有効性を検証した。 ガス放射化ケースの形状および寸法については、これまでの結果を参考に選定した。ケースの中心軸を基準に同心円状のセグメントを配置し、各セグメントの外直径は34、64、95、110mmとした。各セグメント中のガスの厚さは1cmとし、4層に多層化した。上述の複数の中性子照射場において、プロフアイルモニター試作機の特性評価実験を行った。アルゴンとネオンの2種類のガスについて評価を行った。各セグメントでのガス流量については、これまでの結果を踏まえて、0.5~5ml/minの間で調整した。15°程度の分解能で、ビームの方向性評価が可能であることが確認された。 ファントムに対する治療計画シミュレーションにおいて、プロファイルモニターのセグメントに対応した線源を作成し、各セグメント線源ごとに計算を行った。作製したソフトウェアを用いて、プロファイルモニターにより評価された各セグメントの中性子強度をシミュレーション結果にフィードバックし、全セグメント線源の寄与を重ね合わせたファントム内線量分布を計算した。この結果と金等の放射化法による測定結果と比較したところ、不確かさ±5%程度で補正が可能であることが確認された。 このように、平成24年度の研究成果から、「ビームプロファイルモニターシステム」の特性および有効性が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)