2010 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロセルを用いた腐食及び応力腐食割れの非破壊評価試験装置の開発
Project/Area Number |
22360407
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
志波 光晴 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料信頼性萌芽ラボ, グループリーダー (70242120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山脇 寿 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料信頼性萌芽ラボ, 主幹研究員 (20354194)
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Keywords | AE / 液滴 / 腐食 / ビデオマイクロスコープ / その場観察 |
Research Abstract |
加工硬化したSUS304鋼を対象に、高倍率のビデオマイクロスコープを用いて液滴内部に発生する腐食進展観察及び、近距離音場におけるAE計測を用いて、液滴腐食進展過程のその場観察と進展過程評価を行い以下の結果を得た。 液滴上部にカバーグラスを置くことで、腐食の発生から進展の挙動が400倍の高倍率ビデオマイクロスコープで観察できた。AE計測では、AE波形の周波数スペクトラムより4つのTypeに分類でき、異なる割れモードが存在する可能性がうかがわれた。腐食進展過程は、累積AEエネルギとウェーブレット解析によるピーク周波数の関係により6つのStageに、ビデオマイクロスコープ観察により4つのZoneに分けられた。腐食生成膜の成長及びAEには漸増期及び、活性期と不活性期があり、腐食生成膜の成長期は、AEの漸増期または不活性期であり、Type III及びType IVのAEがほとんどであった。腐食生成膜の成長期の前は、AEの活性期としてType I又はType IIのAEが多く検出された。断面観察より、蛇状腐食は、表面割れを有する皮付きピット周辺において腐食変質層及び縦割れが表面下に広がり、この領域が横割れにより他の表面割れを有する皮付きピットと合体することで形成された。Type I及びType IIは縦割れまたは横割れ進展に、Type IIIは電気化学的な信号に、Type IVは皮付きピットを結合する横割れに対応している可能性があり、今後の電気化学的な計測との対応が求められた。
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Research Products
(7 results)