2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規イオンバリヤー荷電膜を用いた浸透圧発電システムの開発
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22360411
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
比嘉 充 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30241251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 宣隆 山口大学, 理工学研究科, 助教 (40314819)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 浸透圧発電 / 正浸透 / イオンバリヤー膜 / 積層荷電膜 |
Research Abstract |
本研究では優れたFO特性を有するイオンバリヤー(IB)荷電膜の研究開発を行った。まずこの膜の性能評価を行うため、FO/PROシステム用の平膜評価装置を設計・作製した。この装置によるPRO性能評価の妥当性を確認するために市販膜(HTI社製) FO-1、FO-2を用いて種々の濃度のNaCl水溶液における水流束(Jw)と印加圧力差(⊿P)との関係を測定した。その結果、⊿Pの増加に伴いJwは減少した。これは⊿Pの増加に伴い、駆動力である浸透圧差が減少したためである。Jw=0における⊿Pとして得られる実効浸透圧差ΔP(eff)は0.6 mol/dm3 NaCl水溶液の理論浸透圧差より低い値となった。これは支持層内部でおこる膜内濃度分極(ICP)によりΔP(eff)が減少したためである。また、種々の濃度のNaCl水溶液を用いた浸透圧発電における出力密度(PD)と⊿Pとの関係においては、FO-1、FO-2共に⊿Pの増加に伴いPDが増加し、ΔP(eff)の1/2の値で最大値をとることが確認された。これは理論計算で得られた結果と一致した。この結果から本研究で開発したFO/PROシステム用平膜評価装置の妥当性が確認出来た。 次に作製したIB荷電膜のFO性能評価を行った結果、本研究で作製したIB荷電膜は市販されているFO-1と比較して、約1.5倍の水透過性能を示した。これは、IB荷電膜は非荷電膜である市販膜よりも荷電基を導入したことにより、イオンバリアー性が向上し、水がより選択的に透過したためであると考えられる。このことから、本研究で作製したIB荷電膜は、高イオンバリアー性・水透過性を有していることが示唆された。 今後は、IB荷電膜のPROにおける発電特性評価を行うことで、PROシステムへの応用、及び海水やかん水の淡水化、超純水製造、硬水の軟水化、家庭用浄水器などへの応用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)