2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22370001
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
飯田 滋 静岡県立大学, 大学院・生活健康科学研究科/薬学研究科, 特任教授 (30012777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
定塚 恵世 (久富 恵世) 静岡県立大学, 薬学研究科, 博士研究員 (60517887)
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Keywords | ゲノム / 植物 / バイオテクノロジー / 遺伝学 / 逆遺伝学 / 遺伝子 / 突然変異 / 組換え機構 |
Research Abstract |
逆遺伝学的変異導入とは、塩基配列が明らかにされた生物に於いて、目的とする遺伝子の生体内における機能を解析するために、目的遺伝子内に選択的に変異を導入することであり、この手法は、先ず変異体を分離して原因遺伝子を同定する手法とは逆の手順を踏んでいることから、逆遺伝学的手法と呼ばれ、相同組換えによる遺伝子ターゲティングやトランスポゾンを用いた挿入変異などが含まれる。我々はポジティブ選抜マーカーとネガティブ選抜マーカーを用いて、世界に先駆けて逆遺伝学的変異導入に係わるイネの相同組換えによる遺伝子ターゲティングに成功し、複数の目的とする遺伝子内にポジティブ選抜マーカーを組込んだ稔性ある遺伝子破壊株であるターゲット改変体を得ることができたが、世界中の多くの研究者が容易かつ普遍的にこの手法を活用するためには、組換え機構を解明して最適化を図る必要がある。それ故、遺伝子ターゲティングに用いる導入ベクターなどを中心に種々のパラメーターや稀に起るエクトピックな組換えを詳細に解析して体細胞組換え機構を解明し、遺伝子ターゲティングによる逆遺伝学的変異導入の最適条件を探求すると共に、汎用化と普遍化を図ることを目指す。本年度は本研究の初年度にあたるので、形質転換などに必要な設備備品を整えて稼働させて形質転換を実施し、さらに一連の導入ベクターも構築中である。今後は、遺伝子ターゲティングとそれに係わる相同組換え機構の解明を行う予定であり、また、原理的に培養変異を惹き起こさない内在性トランスポゾンを用いた逆遺伝学変異導入などに関する解析も手掛ける。
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Research Products
(7 results)