2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22370036
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡邉 信久 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70212321)
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Keywords | 蛋白質 / 生物物理 / X線 / 結晶構造 / 制限酵素 / 時間分割 / 反応機構 / フラッシュフリーズ法 |
Research Abstract |
1) フリーズトラップ法用微量溶液交換装置の開発 WestBond社のエポキシダイボンダーを改造したフリーズトラップ法用微量溶液交換装置を試作した.ポリイミドフィルムによる新規な構造のマイクロメッシュを試作するためにはフォトマスクの製作費用が想定外に必要なことが判明したため,市販されているツールを改造して利用している.特にMiTeGen社のMicroGhppersが溶液交換時の結晶の保持に適していると思われるが,ガラスキャピラリー先端部へのマウントが容易でない点が今後の課題である. 2) 金属イオンソーキングに適した条件および結晶の確立 結晶内での切断反応を追跡するのに適したHindIII-DNA複合体の新規な結晶化条件の探索を行った.スクリーニングの結果,いくつかの新規な条件で結晶を得られた.結晶化条件を最適化したもののうち,最も高分解能のものは空間群F222で分解能は3.15Aであった.解析の結果,この結晶も既に保有している結晶化条件と同様,HindIIIと結合していないフリーのDNAを結晶中に含んでおり,そのために分解能が上らないと考えられる.さらに高分解能で対称性の低い結晶化条件を探索する必要がある. 3) スター活性の分子メカニズムの解明 スター活性が知られている配列の合成DNAとの結合実験を行ったが,金属イオンの非存在下での結合が認められる配列の確認には至らなかった.認識にも金属イオンが関与している可能性があるが,未切断状態の複合体の結晶が欲しいため条件を検討する必要がある.
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