2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代電顕技術による細胞骨格とその制御タンパク質の空間特異性の研究
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22370056
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
臼倉 治郎 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (30143415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 元 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80236017)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アクチン / 核膜 / 空間構造 / 電子顕微鏡 / 細胞骨格 / 中間径線維 / 微小管 / ストレス線維 |
Research Abstract |
Whole cell mountによる新しい観察法を開発したので、ここではそれによる新知見を記述する。培養細胞に、高濃度の界面活性剤を作用させることにより、細胞骨格をそのままに細胞膜を除去することに成功した。その試料を超高圧電子顕微鏡および高分解能走査型電子顕微鏡を用いて観察を行い、whole cellでの細胞骨格の空間構造を明らかにした。今まで、蛍光顕微鏡で観察されていたものよりもはるかに多くのフィラメントが確認された。Stress fiberだけでなく、アクチンのsingle filamentも観察された。これらのフィラメントは、集合、離散により複雑なメッシュワークを作っており、細胞質を空間的に幾つかのドメインに分けていた。空間にはオルガネラが存在していると考えられる。束化していないアクチンフィラメント、stress fiberの両方とも、核膜と結合していることが、初めて明らかになった)。また、中間系フィラメントは核膜を覆うかのように非常にたくさん観察された。免疫標識により、これらの中間系フィラメントはヴィメンチンフィラメントであると同定された。微小管の結合も見られた。しかし、アクチンフィラメントがどのように核膜と相互作用しているかは分かっていない。Nesprin-1抗体を用いた免疫標識から、nesprin-1は核膜表面に存在していることが明らかになり(Fig. 2B)、nesprin-1はアクチンフィラメントと核膜をつなぐ役割を担っていると考えられる。細胞分裂の際の核膜消失と形成の機構は明らかになっていない。分裂中期に近づくと、stress fiberと共に核膜が消失することが分かっている。今回観察された核膜と直接相互作用しているstress fiberが、核膜消失、形成において、重要な役割を果たしていると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)