2012 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズにおける新規な転移因子の挿入を介した突然変異体集団の作出
Project/Area Number |
22380002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金澤 章 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30281794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 純 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00192998)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ダイズ / 突然変異 / トランスポゾン / 転移活性 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
ダイズは食料や飼料ならびに工業原料としての重要性を持ち、近年、そのゲノムDNAやcDNAに関する多量の塩基配列情報が公開されている。しかしながら、遺伝子の機能解析の手段が十分に整備されておらず、その開発がダイズの育種研究を進める上での重要性を持つ。本研究では、最近、申請者らが発見したダイズの新規なレトロトランスポゾンSORE-1の挿入による突然変異体集団を作出する観点から、SORE-1の転写段階における発現制御機構、ならびに、実際の転移状況を解明することを目的として研究を行った。 SORE-1の転移頻度を増加させることを念頭に置き、SORE-1のORF mRNA量が多くなる環境条件を特定することを目指した。SORE-1 のmRNA量をダイズの異なる組織で定量したところ、子葉および胚軸よりも葉において高かった。また、遮光して育成した植物体の葉では、光照射下で育成した植物体の葉よりも高かった。RACE法により、5箇所の転写開始点および1箇所の転写終結点が同定された。同定された転写開始点のうち2箇所はlong terminal repeat (LTR) 配列内に存在した。このことから、SORE-1の転写制御は、LTR配列がプロモーターとして機能することにより行われているものと推察された。SORE-1のLTR配列をGUSレポーター遺伝子に連結したDNA配列を導入したシロイヌナズナ植物体を用いて、レポーター活性を指標にSORE-1の転写制御を解析した。その結果、SORE-1の転写が生殖の過程で活性化されていることが示唆された。また、栽培品種を対象として、トランスポゾンディスプレイ法による解析を行った結果、近年の品種分化の過程でSORE-1が転移したことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)