2010 Fiscal Year Annual Research Report
アワノメイガ属嗅覚受容体遺伝子群の分子進化と性フェロモン受容機構との関連性の解明
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22380040
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| Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
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Principal Investigator |
安河内 祐二 独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫ゲノム研究・情報解析ユニット, 主任研究員 (50355723)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 幸男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60125987)
佐原 健 北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (30241368)
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| Keywords | 性フェロモン / 嗅覚受容体 / 遺伝子重複 / アワノメイガ / BAC / フォスミド |
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| Research Abstract |
鱗翅目昆虫では種特異的な性フェロモンが配偶行動に不可欠な役割を果たしているが、種分化に際して遺伝子レベルでどのような変化が起きるのかは明らかではない。そこで、交雑可能な種間でも性フェロモン成分が異なるアワノメイガ属を対象として、性フェロモン合成・受容系に関わる遺伝子群の構造と発現の種間比較を行い、遺伝子の変化の同定を試みる。
平成22年度はヨーロッパアワノメイガのBACライブラリーから単離した性フェロモン受容体サブファミリーに属する嗅覚受容体遺伝子を含むクローンの詳細な塩基配列約90kbを決定した。その結果、8個以上の遺伝子がタンデムに並ぶクラスターがZ染色体上に座乗することを明らかにした。このうち4個の遺伝子には、第7エクソンと第7イントロンにまたがる181bpの反復配列が見出され、遺伝子重複への関与の可能性が示唆された。その他、カイコの第23染色体に相当する常染色体上にも2個の遺伝子がタンデムに位置していた。遺伝子の配置と配列の相同性には相関が見られた。
また、ヨーロッパアワノメイガとの比較を行うために、近縁ではあるが性フェロモン成分が異なるアワノメイガのオス踊からフォスミドライブラリー(56,832クローン)を作製するとともにPCR法によるスクリーニング系を構築した。これを用いて性フェロモン合成系の鍵酵素遺伝子やフェロモン受容体・フェロモン結合タンパク質遺伝子等を含むフォスミドクローンを単離して、正しく単離できたかを一部の塩基配列を決定して確認した。このうちフェロモン結合タンパク質遺伝子を含むクローンについて詳細な塩基配列決定に着手した。さらに、多数個体のアワノメイガのオス成虫の触角からtotal RNAの調製を行った。
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