2012 Fiscal Year Annual Research Report
アワノメイガ属嗅覚受容体遺伝子群の分子進化と性フェロモン受容機構との関連性の解明
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22380040
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
安河内 祐二 独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫ゲノム研究ユニット, 主任研究員 (50355723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 幸男 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (60125987)
佐原 健 岩手大学, 農学部, 教授 (30241368)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 性フェロモン / 嗅覚受容体 / 不飽和化酵素 / 遺伝子重複 / アワノメイガ / フォスミド |
Research Abstract |
鱗翅目昆虫では種特異的な性フェロモンが配偶行動に不可欠な役割を果たしているが、種分化に際して関連する遺伝子にどのような変化が起きるのかは明らかではない。そこで、交雑可能な種間でも性フェロモン成分が異なるアワノメイガ属を対象として、性フェロモン合成・受容系に関わる遺伝子群の構造と発現の種間比較を行い、遺伝子の変化の同定を試みる。 平成24年度は、前年度までに単離したアワノメイガとウスジロキノメイガの性フェロモン受容体、性フェロモン結合タンパク質、性フェロモン不飽和化酵素遺伝子を含むフォスミドクローンからショットガンシーケンシング等によりアワノメイガ約330kb、ウスジロキノメイガ約265kbのゲノム塩基配列を決定した。その結果、性フェロモン結合タンパク質遺伝子クラスターの構造が両種間でよく保存されていることが明らかとなった。さらに、ウスジロキノメイガの性フェロモン受容体遺伝子クラスターの構造をほぼ決定し、遺伝子重複により生じたと思われる、タンデムに位置した遺伝子群を見いだした。 また、フェロモン不飽和化酵素遺伝子のうちΔ11-desaturaseについて、アズキノメイガとウスジロキノメイガでは相同ではない遺伝子が発現していて、アワノメイガでは発現していないことが知られていたが、アワノメイガとウスジロキノメイガのΔ11-desaturase周辺のゲノム構造を決定した結果、両種とも遺伝子自体は3コピーずつ偽遺伝子化することなく存在していることが明らかとなり、遺伝子発現の違いは転写制御によることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)