2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規脂質変換反応の探索と機能性脂質生産プロセスの開発
Project/Area Number |
22380051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻谷 英治 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (10362427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 晃規 京都大学, 学際融合教育研究推進センター生理化学研究ユニット, 助教 (10537765)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高度不飽和脂肪酸 / 発酵 / 微生物油脂 / 糸状菌 / Mortierella alpina |
Research Abstract |
糸状菌Mortierella alpina 1S-4はアラキドン酸などの高度不飽和脂肪酸(PUFA)を蓄積する油糧微生物である。本菌での脂質代謝経路の解明及びより厳密な代謝制御によるPUFAの高生産を行うために、遺伝子ターゲッティング技術の開発を目指した。そこで、相同組換えに関わるLIG4(DNAリガーゼ)の破壊株の作製を試みた。2回交叉によるlig4遺伝子の置換によりlig4破壊株を構築した。現在このlig4破壊株を宿主としたPUFA生合成に関わる酵素の遺伝子破壊株構築を試みている。 細胞内の脂質貯蔵体である油滴小胞の外膜上にはcaleosinなどの油滴小胞特有のタンパク質が存在する。caleosinは油滴小胞の構造安定化に寄与すると推測される。これまでにシロイヌナズナのcaleosinが油滴小胞の肥大化を促進することが報告されている。そこで、アラキドン酸生産性糸状菌M. alpina 1S-4株からcaleosinをコードする2つ遺伝子を単離し、過剰発現させることで脂質蓄積への影響を評価した。これら2つのcaleosinのアミノ酸配列は互いに61%の相同性を示した。2種のcaleosin過剰発現株はコントロール株と比べて特に培養初期から中期において脂質蓄積が速やかに進行することが観察された。 新たな微生物油脂の探索研究において、総脂肪酸当たり20%以上のエイコセン酸(C20:1Δ11)を蓄積するMortierella chlamydosporaを見いだした。エイコセン酸は植物油脂に比較的多く存在し、保湿効果があることから化粧品などへ応用される有用脂肪酸である。各脂質画分中の脂肪酸の定性・定量分析を行ったところ、エイコセン酸は25%がトリアシルグリセロールに、24%が遊離脂肪酸画分に存在していることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)