2012 Fiscal Year Annual Research Report
強力な抗癌活性と特異な化学構造を有する天然有機化合物の全合成と構造活性相関
Project/Area Number |
22380064
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桑原 重文 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30170145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清田 洋正 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30234397)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | lactimidomycin / pestaloquinol / BU-4664L / Sg17-1-4 / rumphellaone A / 細胞毒性 / 癌細胞転移阻害 |
Research Abstract |
各種の癌細胞に対する細胞毒性や転位阻害活性を有する天然有機化合物の全合成研究を実施した。天然物としては極めて稀なジベンゾジアゼピノン骨格を有する放線菌生産物BU-4664L(浸潤抑制物質)については,Buchwald-Hartwigカップリングを鍵反応とする初の全合成を達成した。海洋性のカビが生産するジヒドロイソクマリン環/異常アミノ酸連結構造体であり,類縁化合物の中で唯一の1,4-オキサゼピノン構造を有するSg17-1-4(細胞毒性物質)については,ジヒドロイソクマリン環の簡便で効率的な新規不斉合成法を確立して,高効率・短工程の形式合成を完成した。植物内生菌が生産する9環性エポキシキノール型天然物pestaloquinol類(細胞毒性物質)については,Sharpless不斉ジヒドロキシル化とDiels-Alder反応などを経由して単量の調製を完了した。ピコモルオーダーの強力な癌細胞転移阻害活性を持つグルタルイミド/12員環マクロライド混成型構造のlactimidomycinについては,不斉ビニロガス向山アルドール反応,小林型不斉アルドール反応,スティールカップリング,山口マクロラクトン化を巧みに用いることにより,僅か10工程,通算収率35%の極めて効率的な形式合成を達成した。僅か数例しか知られていない4,5-セコカリオフィラン型構造を有するサンゴ生産物rumphellaone Aについては,Sharpless不斉エポキシ化とStork型シクロブタン化反応を組み合わせることにより初の全合成を達成するとともに,類似天然物の全合成にも適用可能な合成ルートを確立した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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