2012 Fiscal Year Annual Research Report
アーバスキュラー菌根共生系における相互認識機構のケミカルバイオロジー
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22380069
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
秋山 康紀 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (20285307)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アーバスキュラー菌根菌 / Myc factor / リポキトオリゴ糖 / キチンオリゴ糖 |
Research Abstract |
ミヤコグサ根粒菌のNod factor(NF),Myc-LCO,キチンオリゴ糖で処理したミヤコグサの根におけるSbtS, SbtM1, NIN, NSP2などのミヤコグサ共生関連遺伝子の発現誘導活性をqRT-PCRにより調べた。その結果,野生型ではNF,Myc-LCO共に強い誘導活性が見られたものの,NF受容体変異体 (nfr1, nfr5, nfr1/nfr5) ではこれら応答は野生型に比べて大きく低下した。キチンオリゴ糖では重合度が4以上の長鎖の糖でSbtS, SbtM1, NIN, NSP2 の発現応答が見られ,NF受容体変異体においても野生型と同様の応答が見られた。次に,カルシウムイオン濃度により蛍光強度を変化させるYellow Cameleonを導入したミヤコグサを用いて,カルシウムスパイキングの解析を行った。その結果,野生型ではNF,Myc-LCO,キチンオリゴ糖による応答が観測されたものの,nfr1変異体ではキチンオリゴ糖のみでしか応答が観測されなかった。続いて,NF, Myc-LCO, キチンオリゴ糖が菌根形成に及ぼす影響について調べるために,野生型ミヤコグサを用いてAM菌Glomus intraradices の接種実験を行った。播種時とその後1週間毎にこれら試料溶液を培土に潅注することにより処理を施した。3週間後の感染率を計測したところ,NFおよびMyc-LCO処理区ではコントロールと比べて菌根形成が有意に抑制されていた。一方,キチンオリゴ糖処理区ではコントロールとの差は見られなかった。以上の結果より,Myc-LCOはNFR依存的に,長鎖のキチンオリゴ糖はNFR非依存的に共生応答を誘導することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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