2010 Fiscal Year Annual Research Report
土を掘らずに地中探査用レーダを用いて樹木根バイオマスを推定する方法の確立
Project/Area Number |
22380090
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平野 恭弘 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (60353827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 東子 森林総合研究所, 関西支所, 主任研究員 (10353765)
壇浦 正子 京都大学, 農学研究科, 助教 (90444570)
山瀬 敬太郎 兵庫県立農林水産技術センター, 森林林業技術センター, 主任研究員 (90463413)
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Keywords | 樹木根 / 地中レーダ / バイオマス / クロマツ / 根直径 / 非破壊 / 国際情報交換 / スイス:フィンランド |
Research Abstract |
科研費前課題18380095で調査された幼齢(10年生で樹高5m程度)と若齢(20-40年生で樹高12m程度)のクロマツ林における地中レーダによる根の探知状況について、直接掘り取りによる根の垂直分布結果と比較することでさらなる詳細な解析を行った。地中レーダによる根の探知率(探知根数/掘り取り根数)は、両林分ともわずか14%足らずであった。しかし根の直径階級に注目すると、直径1cm以下の根では探知率が4%に対して、直径1cm以上の根では55%に上昇することが明らかとなった。さらに直径1cm以上の根が多く分布する若齢クロマツ林では、直径1cm以下の根が多く分布する幼齢クロマツ林よりも、バイオマスを精度高く推定できる可能性が示唆された。 これらの傾向が他のクロマツ林などでも適用可能か否かを検証するために、三重県津市の樹高8m程度のクロマツ林分で地中レーダ探査を開始した。さらにレーダ探査により根の検出を過小評価する可能性のある、レーダの探査方向と根の方向性について、マサ土実験区を用いた制御環境下でのレーダ探査実験を開始した。この実験から得られたレーダ画像から、探査方向と根の方向が45度以下になると、レーダが根を探知しにくい傾向にあることが明らかとなった。今後根とレーダ探査角度が反射波形に与える影響について詳細な解析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)