2010 Fiscal Year Annual Research Report
木質細胞壁全溶解システムを用いた細胞壁各構成成分の性状と相互作用の解明
Project/Area Number |
22380093
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 雄二 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30183619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 朝哉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (10359573)
秋山 拓也 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (50553723)
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Keywords | エチレンジアミン / リグニン / パルプ / 細胞壁 / ヘミセルロース |
Research Abstract |
14種の針葉樹、48種の広葉樹と言う広い範囲の多様な樹種のリグニン化学構造ならびに多糖類の構造解析を行い、リグニン構造と多糖類の構造との関係を追及した。また、異なった濃度のLiC1を含むDMSOを用いて、細胞壁を分画する手法を確立した。 これらの当初予定していた研究を行うとともに、新しく見出した溶媒系を用いて、木材あるいは高リグニン含有パルプからのリグニンの単離を試みた。その結果、この溶媒系によって膨潤させた木材あるいはパルプをセルラーゼ処理することにより、きわめて高収率でリグニンを単離できる事が明らかになった。このリグニンフラクションに含まれている多糖類の解析を通じて、リグニンのきわめて近傍にある多糖類の構造が、リグニンが存在する細胞壁中の部位によって異なる事が示唆されるなど、重要な情報が得られた。
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Research Products
(4 results)