2012 Fiscal Year Annual Research Report
接着剤の性能が集成材の耐火性能に及ぼす影響と簡易評価法の開発
Project/Area Number |
22380100
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
原田 寿郎 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 室長 (50353818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新藤 健太 独立行政法人森林総合研究所, 複合材料研究領域, 主任研究員 (10414484)
宮武 敦 独立行政法人森林総合研究所, 複合材料研究領域, チーム長 (20353873)
上川 大輔 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究員 (30409651)
宮本 康太 独立行政法人森林総合研究所, 複合材料研究領域, 主任研究員 (70353878)
秦野 恭典 独立行政法人森林総合研究所, 研究情報科, 科長 (90353812)
塔村 真一郎 独立行政法人森林総合研究所, 複合材料研究領域, 室長 (70353779)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 構造用集成材 / 接着剤 / 接着強度 / 耐火性能 / 炭化深さ |
Research Abstract |
レゾルシノール樹脂接着剤及びレゾルシノール・フェノール樹脂接着剤を使用して製造した構造用集成材は、あらゆる使用環境に使用可能であるが、これ以外の接着剤を使用した集成材がどの使用環境で使用可能かは、各種の性能試験を行い、個別にJAS認定を受ける必要がある。上記以外の接着剤を使用した構造用集成材が使用環境Bに使用可能か否かの判断には、150㎜×300㎜×6000㎜の実大寸法の梁試験体を用いた載荷加熱試験が必須だが、試験費用が高額なことからこれに代わる簡易な試験方法の開発が求められている。 本研究では、レゾルシノール樹脂接着剤、水性高分子イソシアネート系接着剤、酢酸ビニル樹脂接着剤を取上げ、実大載荷加熱試験並びに室温から200℃までの圧縮せん断接着強さの試験を行い、接着剤の耐熱性能が集成材の耐火性能に及ぼす影響について考察した。 これにより、梁の耐火性能を決定する要因は、ラミナの脱落と梁成方向の炭化にあり、ラミナの脱落は高温時の接着剤と木材の接着強度に支配されることが明らかとなった。また、集成材梁の載荷加熱試験において、最外層のラミナが脱落する時間は、ラミナの厚さと脱落する温度が決まれば、予測が可能であることが明らかとなった。実用的な集成材のラミナ厚さを考慮すると、例えばラミナの厚さが25mmの場合、接着層の温度が200℃で最外層のラミナが脱落したとしても、その時間は33分で、45分の試験終了までには2層目のラミナは脱落せず、炭化深さも35mmを超えないと見込まれることから、使用環境Bで必要とされる燃えしろ設計可能な断面は十分に残されていると推測される。 以上のことから、安全率を見込み、200℃のブロックせん断試験でラミナが脱落しない程度のせん断強度が残存する接着剤を使用することで、使用環境B適合の構造用集成材の製造が可能であることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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