2012 Fiscal Year Annual Research Report
魚類における補体活性化制御因子を活用した免疫応答の最適化
Project/Area Number |
22380111
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中尾 実樹 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (50212080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杣本 智軌 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40403993)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 魚類 / 免疫 / 補体 / 制御因子 / 活性化 / コイ / ギンブナ / 免疫応答 |
Research Abstract |
本研究は、自然免疫の第一線で働く補体系活性化の促進あるいは抑制による獲得免疫応答の制御機構を解明し、魚類の生体防御における補体活性化制御の機能的意義の解明を目指した。本年度は、これまでにコイで単離・同定した膜型補体制御因子Tecremをタンパク質レベルで機能解明するために、抗コイTecremモノクローナル抗体(MAb)を樹立した。樹立に成功したMAb(1F12)は、コイおよびギンブナのTecremを特異的に認識することが判明した。末梢血細胞を用いたフローサイトメトリーによって、白血球、赤血球、栓球などほぼすべての細胞種がTecremを強発現することをタンパク質レベルで証明した。また、免疫沈降法によって、1F12が認識するタンパク質は分子量約60 kDaであり、cDNAから推定されたアミノ酸配列を元に計算される分子量約40 kDaよりも有意に大きいことを認め、Tecremが高度に糖鎖付加されていることが推測された。KF-1細胞にコイヘルペスウイルス(KHV)を感染させ、細胞表面のTecrem発現量を追跡したところ、KHV感染によってTecrem発現が著しく阻害された。この結果は、哺乳類においてTecremのホモログであるMCPがウイルス感染時にエントリーレセプターとして利用される際の挙動と一致しており、魚類においてTecremがKHVなどの感染レセプターとなっている可能性が示唆された。以上の結果から、Tecremは感染に対する宿主応答に深く関与し、免疫応答調節やウイルスのエントリーレセプターとしての役割など、多様な機能を果すことことが示された。本研究は、膜型補体制御因子の生体防御における機能をタンパク質レベルで初めて解析することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)