2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22380128
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
平松 研 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (90271014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 眞一 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90228221)
土田 浩治 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00252122)
岩澤 淳 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90242742)
一恩 英二 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (10320912)
米林 甲陽 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (00046492)
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Keywords | 生態系 / 魚種相 / 食物網 / 生活排水 / 農業用水路 |
Research Abstract |
食料・農業・農村基本法が施行されて以降,農業用排水路が改修される場合においても,それ以前のように通水機能のみを対象とするのではなく,生態系にも配慮した工法が導入されるようになってきた.一方で,これら工法を用いた改修の効果は設置された箇所毎の特性の違いや効果自体の抽出の困難さから依然として十分に評価がなされているとはいえず,さらに改修による中長期の生物相の遷移については,これまで全くといって良いほど調査事例がない.そのため,本研究では,平成10年度よりコンクリートライニングによる改修が行われてきている大江排水路を取り上げ,その改修が生態系にどのような影響を及ぼしてきたのかを多角的な視座から調査・解析することを目指している. 本年度は,年間20回をこえる調査を行い,排水路内の魚種相の変化,安定同位体比分析による食物網の実態,数値水質モデルを組み合わせた水質の実態調査と予測,特定魚種の移動分散の解明を進めてきた.その中でも,大江排水路内のメダカは,その多くが支線排水路から流入であることをサテライトマーカー分析により明らかにしたことは興味深い知見であるといえる.すなわち,排水路内の魚種相は,下流河川と上流側の支線排水路からの流入に支えられており,栄養としては十分なものを持つが,独立したものではないということが明確になってきた.今後の幹線農業用排水路の生態系管理を考える上では有益な情報であると考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
改修された農業用排水路の水環境を多角的な視座から調査を行っており,生物相や食物網,あるいは魚類の移動については知見が蓄積されつつある.水質については当初あまり検討していなかった微生物の影響についても含める方向で研究が進んでおり,申請時の目的とは必ずしも一致しない内容も含んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
改修された農業用排水路の水環境について多角的な視座からの調査を継続する.本年度に特に力点を置く内容は水路内の窒素循環であり,微生物による影響をDGGE分析およびクローズドチャンバー法によるガス分析により明らかにすることを目指す.ただし,これまで研究グループが行ってきた水質分析どはやや毛色が異なり,経験が不足する点は否めない.そのため,外部者へのアドバイスを求めながら,段階を追って実施することになると考えている.
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Research Products
(5 results)