2011 Fiscal Year Annual Research Report
野生マウスの遺伝子プールから発掘したヘテローシスQTLの候補遺伝子解析
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22380149
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石川 明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (20211724)
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Keywords | 育種学 / 遺伝学 / マウス / QTL / ヘテローシス |
Research Abstract |
昨年度に、ヘテローシスQTLが存在すると考えられる野生マウス由来染色体領域約44Mb内に存在する153個の遺伝子のエクソン領域を次世代シークエンサーRoche GS FLXを用いてシークエンス解析を行った。また、C57BL/6J近交系に導入したコンジェニック系統と2種類のサブコンジェニック系統を交配し、それぞれ約150個体のF2世代を生産した。本年度は、以下のことを実施した。 (1)サブコンジェニック系統とC57BL/6J系統間F2交雑群の作製および表現型の特徴解析 昨年度に引き続き、1種類のサブコンジェニック系統についてF2世代の個体数を増加させるために、C57BL/6Jと交配し、F1とF2世代を生産した。また、新たなサブコンジェニック系統1種類をC57BL/6Jと交配し、F1とF2世代を生産した。得られたF2個体について、耳介からゲノムDNAを抽出してマイクロサテライトマーカーの遺伝子型をPCR法とアガロースゲル電気泳動法により決定した。また、体重、臓器重量などを計測し、表現型の特徴データを蓄積した。 (2)新たなサブコンジェニック系統の樹立 昨年度に得られたF2世代の表現型特徴解析の結果、ヘテローシスQTLが存在すると考えられる野生マウス由来染色体領域をさらに狭める必要が出てきた。上記(1)のF2世代の遺伝子型を決定していたところ、幸運にも着目している染色体領域を有する組換え個体を発見することができた。新たなサブコンジェニック系統を樹立するために、この個体をC57BL/6Jと交配し、子孫を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の交付申請書に記載した研究実施計画のとおり、順調に研究を遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記載したように、新たなサブコンジェニック系統を樹立する。樹立したサブコンジェニック系統をC57BL/6Jと交配し、F1とF2世代を生産し、表現型の特徴解析を行う。候補遺伝子の発現解析を開始する。
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