2012 Fiscal Year Annual Research Report
卵成長過程における成熟能および発生能獲得機構の解明
Project/Area Number |
22380156
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 不学 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (20175160)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 卵 / 初期胚 / 卵成熟 / 初期発生 / 母性因子 |
Research Abstract |
哺乳類の卵は卵巣内での成長過程でその後の成熟能および発生能を獲得する。しかし、十分な大きさに成長した卵においても、一部にこれらの能力を獲得していないものが存在する。本研究においては、卵成長過程における成熟能および発生能獲得のメカニズムを明らかにし、さらに一部の卵でこれらの能力を獲得できない原因を探ることを目的とする。 そのため平成24年度は成熟能および発生能に関わる因子を明らかにするため、成長卵でmRNAとしては発現しているが翻訳が行われておらず、減数分裂再開後あるいは受精後に翻訳量が増加する遺伝子の探索を行うことにした。何故なら、成熟能あるいは発生能に関する因子であれば、それは減数分裂再開前には必要なくその再開後あるいは受精後に必要となるものであることから、減数分裂前には翻訳レベルが低く、それが減数分裂後あるいは受精後に増加するものと考えられるからである。そこで、これらの遺伝子がそれぞれ成熟能および発生能に関与している可能性を踏まえて、poly(A)鎖によるセレクションを行った後にRNA sequenceを行うこととした。一般に、poly(A)鎖の長さが翻訳に関わっており、すでに数種類の遺伝子のmRNAにおいて減数分裂再開後にpoly(A)鎖が伸長して翻訳量が増えることが知られている。RNA sequenceの結果、poly(A)セレクションを行うことでまったく発現が見られなくなった遺伝子が数十種類見つかった。さらにこの中で、卵特異的な発現を示す遺伝子が数種類あり、卵成長中におけるそれらの発現をRNAiにより抑制したところ、卵成熟に異常をきたしたものが認められた。したがって、これらが卵成熟能に関わる因子であることが明らかとなり、今後はこれらの因子が発生脳に関与しているかどうかを検証していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)