2012 Fiscal Year Annual Research Report
巨大核出現メカニズムを起点としたin vivo短期発がん指標分子の探索研究
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22380163
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渋谷 淳 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20311392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三森 国敏 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10239296)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 発がん性評価 / 発がん性短期予測 / 巨大核 / 細胞増殖活性 / 細胞周期 / アポトーシス |
Research Abstract |
<種々の発がん標的に対する二段階発がんモデルを用いた発がん促進過程早期での検出性の検討> 23年度までに、発がん物質のラット28日間反復投与実験において、細胞増殖活性を亢進した発がん物質では、Topo IIα、Ubd及びその2分子の共発現とアポトーシスが短期発がん性予測指標になり得る可能性を示した。24年度はこれらの指標候補の発がん過程早期に対する関与を明らかにするために、肝臓, 甲状腺, 膀胱, 前胃及び腺胃を標的として、二段階発がんモデルを用いた発がん促進過程早期に形成される前がん病変及び過形成病変での発現を検討した。その結果、肝臓及び甲状腺の前がん病変ではUbdを除く指標候補に反応する細胞が増加し、膀胱、前胃及び腺胃の過形成病変では指標候補の全てで反応細胞が増加した。このことより、前がん病変では細胞増殖とアポトーシスが関与するが、UbdによるM期破綻はもはやこの過程には関与せず、過形成病変では、前がん病変のような方向性を有する細胞の選択的増殖がまだ起こっていないことが推察された。以上より、増殖活性の亢進、Topo IIα、Ubd及びその2分子のG2期での共発現とアポトーシスが化学物質のラットを用いた短期発がん性予測指標として有用であることが見出された。 <メチレーション解析他> 腎発がん物質のオクラトキシンAを28日間反復投与したラットの腎臓の発がん標的部位である髄質外帯での次世代シーケンス解析により、プロモーター領域の高メチル化遺伝子が221個、低メチル化遺伝子が451個見出された。高メチル化遺伝子のうち、Gene Chip解析でmRNA発現減少遺伝子が55個見出され、その内9遺伝子を選別してmRNA発現の検証を終え、発がん性予測指標分子としての可能性を探索するため、様々な発がん物質の28日間反復投与例での発現や活性化状況(リン酸化等)を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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