2012 Fiscal Year Annual Research Report
代謝工学による環境浄化植物の開発:ホルムアルデヒドやメタノールの除去能の増強
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22380182
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
泉井 桂 近畿大学, 先端技術総合研究所, 客員教授 (20025414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 求 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (80258061)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ホルムアルデヒド / メタノール / メタノールオキシダーゼ / 遺伝子組換え植物 / ファイトレメディエーション / シロイヌナズナ / イネ / タバコ |
Research Abstract |
本研究は、主要なシックハウスガスであるホルムアルデヒド(HCHO)を吸収・除去する観葉植物を遺伝子組換え技術によって作出し、室内空気の浄化に役立てること、およびHCHOに加えてメタノール(CH3OH)やメタン(CH4)を吸収してデンプンとして同化する植物(とくにイネ)を作出することを最終的な目標とする。また、HCHOの植物に対する毒性の発揮機構を明らかにするための基礎研究も行う。 すでに、われわれはメタノール資化性細菌の2つの酵素、3-ヘキスロース 6-リン酸合成酵素(HSP)と3-ヘキスロース 6-リン酸イソメラーゼ(PHI)を植物に導入し、これらを葉緑体において発現させることにより、HCHOを光合成のカルビン回路に導入してこれを同化させることに成功している。 今年度得られた成果を次に箇条書きで示す。1)Arabidopsis thaliana由来の培養細胞T87は葉緑体をもつので、光合成に関連した遺伝子発現のモデル系として有用であるため、この細胞を用いて、HSPとPHIの発現が最も強いコンストラクトを探索し、いくつかの知見を得た。また、HCHOに対する耐性の付与を確認した。2)イネに両酵素の融合遺伝子を導入することに成功し、T2世代の形質転換株を取得した。発現の測定、HCHO吸収能および耐性の測定を行い、所期の性質が付与されたことを確認した。また、発現ベクターの翻訳開始周辺の塩基配列について検討を加えてより良いものを見出した。3)同様にタバコについても形質転換体を取得した。4)HCHO資化能を付与した形質転換体にさらにある種の酵母のメタノールオキシダーゼ遺伝子を導入してペルオキシソームにおいて発現させるためのベクターを構築し、T87細胞における発現をチェックするとともにイネにも導入した。これによって、メタノールを資化できるイネを作出することをめざしている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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