2012 Fiscal Year Annual Research Report
テーラーメイド型ワクチン創製のための感作ダニアレルゲンの分子特性解析
Project/Area Number |
22380190
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小埜 和久 広島大学, 先端物質科学研究科, 教授 (10144883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋 庸裕 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (80284165)
河本 正次 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (90294537)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アレルギー / ダニ / 感作アレルゲン / 分子診断 |
Research Abstract |
世界的に最も感作頻度の高いダニアレルギーに対して、身体に優しい根治療法である免疫療法を確立することが喫緊の課題となっている。これを実現するために本研究では、高頻度IgE反応性アレルゲンを網羅的にライブラリー化し、これを用いて患者ごとに異なる原因アレルゲンを特定する分子診断法を開発することを目的としている。更に当該診断情報を総合的に解析して、テーラーメイド型ワクチンカクテルの創製ならびに免疫治療に資する基盤を整備することを目指す。 本年度においては配列既知のダニ主要アレルゲン(20種類)、および我々が同定した新規高反応性アレルゲン(3種類)の計23種類のアレルゲン分子種につき、組換え型アレルゲンライブラリーとしての整備を完了することができた。当該分子種を用いてベンチレベルでのimmunoblottingを基調とした分子診断を試みたところ、患者ごとに異なるダニアレルゲン感作状況を分子種レベルで特定することに成功し、本法がダニアレルギーのテーラーメイド型免疫療法を支援する診断技術として極めて有望であることが強く示唆された。また、組換えアレルゲン分子種を用いたELISAによる定量的な分子診断系も確立し、本法による結果がimmunoblottingによるそれと高相関する所見を得た。更に現行法にてダニに対してIgE反応性を示さない非アトピー型喘息と診断された患者に対して本分子診断を施行したところ、驚くべきことに感作アレルゲン分子種の特定が可能であることが判明した。この結果から、従来診断法にて「非アトピー型」と見落とされ治療の選択肢が狭かった重症喘息患者を本分子診断に供することによって、抗IgE抗体医薬を用いた免疫治療の適用が可能な「アトピー型ダニ喘息患者」へと新たに精密診断できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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