2012 Fiscal Year Annual Research Report
kirrelファミリーによる神経回路網形成の制御と高次脳機能
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22390036
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
森川 吉博 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (60230108)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 細胞接着因子 / 免疫グロブリンスーパーファミリー / 脳 / 神経細胞 / シナプス |
Research Abstract |
1. kirrel3ヘテロ欠損マウスの網膜において、生後7日齢では、LacZ発現細胞はBrn3b陽性、syntaxin-1陽性、Chx10陰性、calbindin陰性であったことから、kirrel3発現細胞は網膜神経節細胞、アマクリン細胞であることが同定された。生後14日齢から成獣おいては、LacZの発現はChx10陽性の双極細胞にも認められた。 2. kirrel3ヘテロ欠損マウスの海馬においては、生後7日齢以降でNeuNやcalbindinが陽性の成熟顆粒細胞にLacZの発現は認められ、Ki67陽性の増殖細胞やdoublecortin陽性の神経前駆細胞には認められなかった。また、kirrel3ヘテロ欠損マウスの小脳においては、胎生13.5日齢の小脳原基で、Ki67陽性の増殖細胞にLacZの発現は認められず、βIII-tubulin陽性の分化した神経細胞に認められた。胎生15.5日齢から成獣にかけては、Tbr-1陽性の小脳深部核投射神経細胞、及びFoxp2陽性のプルキンエ細胞の一部においてLacZの発現がみられた。LacZ陽性のプルキンエ細胞は縦縞状領域様に局在していた。生後から成獣にかけて、NeuN陽性の顆粒細胞やparvalbumin陽性の介在神経細胞においてもLacZの発現を認めた。 3. 成獣の脳におけるkirrel3蛋白の局在を免疫染色法により検討した。野生型マウスにおいて、嗅球の嗅神経や糸球体、前頭前皮質、海馬の苔状線維や貫通線維、小脳のピンソー等に強い染色像を認めた。kirrel3ホモ欠損マウスにおいては、これらの染色像は認められなかった。 4. kirrel3ホモ欠損マウスは、食料探索テストにおける嗅覚機能は正常であったが、3チャンバー社会性行動テストにおいて、新規マウスに対する探索性の低下傾向を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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