2012 Fiscal Year Annual Research Report
傷害脳に出現するマクロファージ様細胞BINCsの多能性幹細胞性の証明
Project/Area Number |
22390037
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
田中 潤也 愛媛大学, プロテオ医学研究センター, 教授 (70217040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 元 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00284414)
杉本 香奈 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00581034)
高橋 寿明 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20363228)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | BINCs / マクロファージ / マイクログリア / 骨髄 / 分化多能性 / 神経細胞保護作用 / 単球 / 脳梗塞 |
Research Abstract |
1)脳マクロファージであるBINCsの起源:グリーンラット骨髄移植実験により骨髄由来の単球様細胞であることが明らかにした。 2)BINCsの脳保護的役割役割:脳梗塞発症3日目に5FUを投与すると、脳梗塞巣内で激しい増殖を開始しているBINCsの大部分が死滅する。その結果脳梗塞ラットは、個体死が頻発した。脳梗塞発症3日目に5FUを腹腔内投与した翌日、他の脳梗塞ラットより採取したBINCsを移植したところ、ラットの個体死は完全に抑止できた。BINCsはPDGF-A、HGF、IGF-1等神経保護に作用する増殖因子類を高レベルで発現していた。従って、BINCsは重症脳傷害脳で脳保護的な役割を発揮するものと結論した。 3)ヒトでのBINCsの存在:高齢女性小脳梗塞症例においてIGF-1を発現するBINCsが集積することを示した。しかし、高齢ヒト傷害脳でのBINCsの密度は極めて低かった。 4)BINCsをターゲットとした治療薬の開発: BINCsはGM-CSFおよびIL-3受容体を高発現していた。IL3とGM-CSFの混合物を皮下注射したところ、重症脳傷害モデルでのラット個体死亡を顕著に抑制した。 5)BINCsの脳組織浸潤メカニズムとNG2発現:血流中のNG2を発現しないCCR2+/CX3CR1+単球は、脳梗塞巣核心部血管内皮に発現するケモカインMCP-1、selectinおよびアストロサイトに発現するフラクタルカインを介して、梗塞巣核心部に浸潤することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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