2013 Fiscal Year Annual Research Report
カロリー制限によるミトコンドリアレトログレードシグナルを介した老化制御機構の解明
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22390042
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
下川 功 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70187475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 亮一 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (30509310)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | カロリー制限 / 老化 / ミトコンドリア |
Research Abstract |
本研究は、カロリー制限(CR)によるミトコンドリアの機能変化と引き続く細胞質、核へのシグナル(retrograde signal from mitochondrion-to-nucleus、以下、レトログレードシグナル)の活性化という観点から、ほ乳類の老化、寿命制御機構を解明することである。ミトコンドリア呼吸鎖複合体IV(Cox)のサブユニット6b1 (Cox6b1)のCRのよる上昇とそれによるミトコンドリア機能の変化に着目した。 これまでのin vitro解析によって、Cox6b1の発現上昇は、ミトコンドリア呼吸鎖機能の上昇、Coxの活性の上昇、細胞の増殖や酸化ストレス耐性を誘導することを明らかにした。本年度は、Cox6b1によるCoxの上昇のメカニズムを明らかにするために、呼吸鎖複合体IVのサブユニットのmRNAとタンパク質発現レベルを定量した。Cox6b1の過剰発現あるいは抑制は、他のサブユニットの発現レベルに大きな影響は与えなかった。しかしながら、Blue-native polyacrylamide gel electrophoresisによる解析では、Coxを含むスーパーコンプレックスが増加していることが示された。さらに、スーパーコンプレックス部分を2次元に展開すると、複合体IIIとIVがスーパーコンプレックスを形成し、そこにCox6b1が存在することが示された。 以上の結果は、Coxo6b1の発現増加によって、複合体IIIとCoxがスーパーコンプレックスを形成し、ミトコンドリアの呼吸機能を上昇させていることを示唆している。in vitroの解析は、CRによるミトコンドリア機能制御においてCox6b1が重要な役割を果たしていることを裏付けている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)