2010 Fiscal Year Annual Research Report
ケミカルシャペロンを活用した難治性神経疾患の新規治療戦略の構築
Project/Area Number |
22390049
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
酒井 規雄 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70263407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 貴弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50335650)
秀 和泉 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20253073)
田中 茂 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20512651)
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Keywords | セロトニントランスポータ / ケミカルシャペロン / シャペロン介在性オートファジー / 低酸素負荷 / 脳虚血 |
Research Abstract |
(1)ケミカルシャペロンによるセロトニントランスポーター活性調節機構 うつ病や不安障害の発症に関連するセロトニントランスポーター(SERT)は、小胞体(ER)で合成された後、膜輸送の系で細胞膜に運ばれて機能を発揮する。この膜輸送は小胞体ストレスにより障害されることを明らかにし、ケミカルシャペロンがSERTの膜輸送を促進し、細胞膜に発現するSERTを増加させることを明らかにした。このことから、ケミカルシャペロンが新たなSERT機能調節薬としての働きを持つ可能性が示された。 (2)シャペロン介在性オートファジー活性を細胞レベルで検知するシステムの開発 タンパク質分解の30%を占めると考えられているシャペロン介在性オートファジー(CMA)の活性を細胞レベルでリアルタイムに検知できるシステムをイメージングを駆使して開発した。具体的には、CMAの基質となるGAPDHにハロタグを融合させたタンパク GAPDH-HTを蛍光ハロタグリガンドで標識したものを用いる。GAPDH-HTはCMAを活性化させる刺激によりリソソームに集積することが分かった。今後この方法を応用して、CMAを活性化させる薬物をケミカルシャペロンも含めてスクリーニングする予定である。 (3)CMAは低酸素負荷により活性化され、神経細胞死を抑制する。 神経細胞株あるいはラットの中大脳動脈閉塞モデルを用いた検討により、細胞株で低酸素負荷をかけた際、あるいはラットに脳虚血負荷をかけた際にCMAの必須タンパク質であるLAMP2Aが増加しLAMP2Aをノックダウンさせると細胞死が増悪することを明らかにした。
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Research Products
(21 results)