2012 Fiscal Year Annual Research Report
逆転写酵素遺伝子を含むレトロンによる病原性発現調節と可動性遺伝因子としての役割
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22390083
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
島本 整 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (90187443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島本 敏 広島大学, 生物圏科学研究科, 助教 (70583136)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 逆転写酵素 / レトロン / Vibrio / 病原性 |
Research Abstract |
細菌逆転写酵素は,msDNAと呼ばれるRNA-DNA複合体の合成を行っている。逆転写酵素遺伝子は,ゲノム上でmsDNAをコードする領域(msr-msd)とともにレトロンと呼ばれるオペロンを形成しており,一種の可動性遺伝因子だと考えられている。コレラ菌の逆転写酵素欠損株の解析からレトロンが病原性発現調節を行っている可能性が示唆されている。本研究では,レトロンと病原性発現調節との関係をmsDNAによる遺伝子発現制御とレトロンの機能未知のORFの機能解析より明らかにすること,および転移性遺伝因子としての機能と薬剤耐性遺伝子伝達における役割を明らかにすることを目的としている。 これまでの研究でVibrio cholerae O139 MDO-6株を親株として,レトロン-Vc95の逆転写酵素遺伝子(ret)と2つのORF(orf540,orf205)の欠損変異株を作製して研究を進めてきた。今年度の研究過程で,親株(MDO-6)とret変異株(TSC-11)の病原性発現制御遺伝子toxRに自然突然変異が存在していることが明らかとなり,新たにO1 El Tor株を親株としてレトロン内の各遺伝子の欠損変異株を作製し直した。同様に,msDNA-Vc95やレトロン-Vc95との関係が示唆されているVC0176とVC0177の2つのORFについても,再度変異株の作製をやり直し,解析を進めている。 また,,腸炎ビブリオのレトロン-Vp96の詳細な解析を行い,論文として発表した。さらに,V. mimicusの新たなレトロンについても解析を進めた。 その他に,以前解析を行っていた腸管出血性大腸菌O157:H7の多剤耐性プラスミドの全塩基配列を明らかにし,インテグロンを含む可動性遺伝因子等の詳細な構造を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)