2012 Fiscal Year Annual Research Report
HIVアクセサリー蛋白質に対する免疫淘汰圧と機能維持
Project/Area Number |
22390089
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
上野 貴将 熊本大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10322314)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 免疫学 / 進化 |
Research Abstract |
HIVアクセサリー蛋白質に対するヒトCTLの応答、CTL淘汰圧がアクセサリー蛋白質の機能に及ぼす影響、およびアクセサリー蛋白質の機能が生体内のウイルス制御・感染病態に与える影響は、十分に解析されて来なかった。本研究では、アクセサリー蛋白質に対するCTL応答が、アクセサリー蛋白質の変異と機能に与える影響を明らかにすることを目的としている。このために、アクセサリー蛋白質の機能と病態との関連を解析するものと、免疫応答とアクセサリー蛋白質の変異を解析するものの2つの柱で研究を進めている。本年は、カナダおよびアメリカとの共同研究をベースにエリートコントローラー(自発的にウイルス複製を検出限界以下まで抑えている非常に稀な感染者)から分離したNefの機能解析を行った。ウイルス感染能、ウイルス複製機能、CD4発現抑制、HLA-I発現抑制、CD74発現昂進の5つの異なる機能について解析した。さらに、これらの機能変化と、感染者のHLAクラスIアリル多型性との関連を解析した。その結果、エリートコントローラーに特異的で、かつHLA-B57に相関する9つのアミノ酸多型を同定した。また、興味深いことに、この9つのアミノ酸変異は、変異数依存的に、4つのNef機能の減弱化と関連することを明らかとした。これらの結果から、Nefに対するヒト宿主のT細胞免疫系が、Nef機能の減弱化やエリートコントローラーにおけるウイルス複製制御に寄与していることが強く示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)