2011 Fiscal Year Annual Research Report
免疫系の形成・造血のニッチによる時間空間的制御機構の解明
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22390096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長澤 丘司 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80281690)
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Keywords | サイトカイン / 造血幹細胞 |
Research Abstract |
(1)CAR細胞の中での細胞種特異的ニッチの同定。 造血幹細胞、B前駆細胞、形質細胞、または形質細胞様樹状細胞(pDC)の産生に必須または関与するサイトカイン遺伝子の遺伝子座をGFPと異なる蛍光色素遺伝子で置換したノックインマウスの作製を進めた。相同組み換えしたES細胞が得られたので、マウス胚盤胞へ注入してキメラマウスを作製し、野生型B6マウスと交配した。 (2)CAR細胞の作用の分子機構の解明。 CAR細胞特異的遺伝子の遺伝子座にCre遺伝子を挿入したノックインマウスと、造血幹細胞、免疫担当細胞産生に必須である可能性があり、CAR細胞で特異的に発現するサイトカイン遺伝子のFloxマウスの作製を進めた。 (3)CAR細胞の形成と機能を調節する分子機構の解明。 CAR細胞の形成や機能を調節する可能性がある遺伝子の欠損マウスの作製を進めた。 (4)CAR細胞による造血幹細胞、免疫担当細胞再生の分子機構の解明。 多くのサイトカインと接着分子を検討したが、意外なことに抗がん剤投与によりCAR細胞での発現に大きな差がある遺伝子を見出すに至っていない。 (5)CXCL12の免疫担当細胞への系列決定における細胞生物学的作用と作用機構の解明。 生体骨髄より造血幹細胞・多能性前駆細胞を分離し、試験管内でCXCL12とTPO、SCF、FLなどの必須のサイトカインの細胞増殖・生存・細胞周期の長さ・分化への作用を解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
免疫系の形成・造血の時間空間的制御に重要である可能性があるニッチ由来の遺伝子の検索と、変異マウスの作製を含む解析が順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の研究を継続し、造血幹細胞・免疫担当細胞特異的ニッチの同定、CAR細胞が免疫系・血液系細胞産生を制御する分子機構、CAR細胞自身の発生と機能の制御の分子基盤、ニッチの機能発現におけるCXCL12の作用機構を解明することをめざす。
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Research Products
(8 results)