2012 Fiscal Year Annual Research Report
免疫系の形成・造血のニッチによる時間空間的制御機構の解明
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22390096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長澤 丘司 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80281690)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | サイトカイン / 造血幹細胞 |
Research Abstract |
私たちは、最近、CXCL12高発現細網細胞(CAR細胞)が骨髄でのCXCL12とSCFの主要な産生細胞であり、造血幹細胞の維持、免疫担当細胞の産生に必須のニッチ細胞であることを明らかにし、造血ニッチの理解を大きく進めた。そこで、私たちは、CAR細胞の中での細胞種特異的ニッチを同定するために、CAR細胞で特異的に発現する遺伝子の検索を行った。 2012年、米国のMorrisonらは、骨髄でSCFを高発現する細胞が、レプチンの受容体(Lepr)を高発現することを報告し、LeprがCAR細胞で特異的に発現することが示唆された。そこで、mRNA発現量の解析を行ったところ、Leprは、CAR細胞でのみ発現し、細胞一個あたりの解析では全てのCAR細胞で発現していた。次にLepr遺伝子座にCreを挿入したLepr-CreノックインマウスとCreによって蛍光蛋白EGFPが発現するloxP-EGFPマウスを交配すると、骨髄のEGFP陽性細胞は全てCAR細胞であり、CAR細胞の約92%でCreが作用した。一方、Osxの骨芽細胞特異的プロモーターの下流にCreを結合した遺伝子を持つトランスジェニッックマウス(Osx-Cre Tg)とloxP-EGFPマウスを交配したところ、EGFP陽性細胞はCAR細胞と骨芽細胞であり、CAR細胞の約88%でCreが作用することが明らかになった。また、CXCL12 Floxマウスを作製し、Osx-Cre Tgと交配したところ、造血幹細胞が半分に減少したことから、CAR細胞の約12%を占めるOsxの発現が低い亜分画が産生するCXCL12が造血幹細胞の約半分を維持できることが推定された。 以上より、LeprまたはOsxの発現が低いCAR細胞の亜分画が、CAR細胞の中での細胞種特異的ニッチを構成する可能性が提示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Reconstitution of mouse spermatogonial stem cell niches in culture.2012
Author(s)
*Kanatsu-Shinohara, M., Inoue, K., Takashima, S., Takehashi, M., Ogonuki, N., Morimoto, H., Nagasawa, T., Ogura, A., Shinohara, T.
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Journal Title
Cell Stem Cell
Volume: 11
Pages: 567-578
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Trans-mesenteric neural crest cells are the principal source of the colonic enteric nervous system.2012
Author(s)
Nishiyama, C., Uesaka, T., Manabe, T., Yonekura, Y., Nagasawa, T., Newgreen, D.F., Young, H.M., *Enomoto, H.
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Journal Title
Nat. Neurosci.
Volume: 15(9)
Pages: 1211-1218
DOI
Peer Reviewed
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