2010 Fiscal Year Annual Research Report
医原性有害事象の発生率、防止可能性に関する臨床疫学的研究
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22390103
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森本 剛 京都大学, 医学研究科, 講師 (30378640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
作間 未織 京都大学, 医学研究科, 助教 (60349587)
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Keywords | 医療・福祉 / 社会医学 / 医療安全 / 臨床疫学 / 医療の質 |
Research Abstract |
日本における医原性有害事象の疫学を明らかにするために、研究実施計画通り、医原性有害事象の客観的評価基準を作成し、症例報告フォームを作成した。また、京都大学医学研究科医の倫理委員会に研究計画書を提出し、倫理審査についての承認を受けた。 これらの準備作業の後、国内の複数の教育病院において、複数回の研究会議を実施し、各参加施設の研究審査委員会で承認を受け、調査対象となる病棟をランダムに選択し、症例数設計が完了した。各参加施設で看護師経験者や有資格者からレビューワーを採用し、薬剤性有害事象研究で確立したトレーニングマニュアルを医原性有害事象向けに改訂した上でレビュー訓練を行った。 現在、研究参加施設に看護師経験者を配置し、前向きコホート研究として患者のカルテから経時的に患者背景(潜在的リスクファクター)を記録し、同時に、インシデントレポート、疑義照会、患者クレームなどを併用して、医原性有害事象やエラーに関するデータを収集している段階である。 加えて、研究補助員が統計解析ソフトを用いて、データベースを作成や仮想データを用いたデータマネージメントの準備を行った。 各研究参加施設で収集中の患者データを集積し、医師レビューワーによる二次レビューを行った後に医原性有害事象やエラーを同定する。これらの結果を臨床疫学的に解析することで、日本における医原性有害事象の発生率や防止可能性、リスクファクターなどが明らかになると期待される。
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Research Products
(20 results)