2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390105
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平井 みどり 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (70228766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 剛 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (00322826)
松尾 雅文 神戸大学, 医学研究科, 教授 (10157266)
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Keywords | テーラーメード医療 / ワルファリン / 薬物代謝酵素 / 遺伝子多型 / 遺伝子解析 / 薬物感受性遺伝子 / CYP2C9 / VKORC1 |
Research Abstract |
薬剤師主導による適正な薬物治療モニタリングは、テーラーメード医療には必須である。しかしながら、薬剤に対する個人差など不明確な要素が多いため、適正なモニタリングが困難な例が見られる。例えば、血栓塞栓症の治療や予防に用いられる経口抗凝固剤ワルファリンは、薬理効果および感受性に個人差が大きいため、適切な維持投与量の設定に頻回な血液検査を要する。その場合には患者に対する侵襲性が高くなることから、薬剤師主導による適正な薬物治療モニタリングが望まれている。そこで、ワルファリンの維持投与量を予測することを目的として、遺伝的要因による感受性の違いや既往歴を含めた患者因子の影響について調査した。 ワルファリンの血液凝固作用は、薬物代謝酵素であるCYP2C9やVKORC1に影響を受けることが知られているが、それらの酵素は遺伝子多型を有しており個人差の要因となっている。そこで、ワルファリンを服用している患者59名におけるCYP2C9およびVKORC1の遺伝子多型について重回帰分析を用いて調べたところ、CYP2C9*1/1およびVKORC1 1639G>Aを有する患者でワルファリン維持投与量の増加が認められた。さらに、既往歴などの患者背景を調べたところ、体重や心不全の既往が維持投与量に大きな影響を及ぼすことが認められた。以上から、ワルファリン維持投与量を決定する際、体重や心不全の既往に加え、CYP2C9およびVKORC1の両遺伝子を組み合わせて考慮することで、より精度の高い予測を立てることができることが示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] A polymorphic mutation, c.-3279T>G, in the UGT1A1 promoter is a risk factor for neonatal jaundice in the Malay population.2010
Author(s)
Yusoff S, Takeuchi A, Ashi C, Tsukada M, Ma□amor NH, Alwi Zilfalil B, Mohd Yusoff N, Nakamura T, Hirai M, Sari Kusuma Harahap I, Gunadi, Jin Lee M, Yutaka Takaoka NN, Morikawa S, Morioka I, Yokoyama N, Matsuo M, Nishio H, van Rostenberghe H.
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Journal Title
Pediatr Research
Volume: 67
Pages: 401-406
Peer Reviewed