2010 Fiscal Year Annual Research Report
終末糖化産物アプタマーを用いた糖尿病血管症の治療戦略
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22390111
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山岸 昌一 久留米大学, 医学部, 教授 (40281026)
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Keywords | AGE / AGEアプタマー / 糖尿病 / 血管合併症 |
Research Abstract |
本研究では、終末糖化産物(Advanced Glycation End-products、以下AGE)に特異的に結合し、その生物活性を中和できる修飾化AGE-アプタマーを作成し、糖尿病モデル動物に投与して、当該アプタマーの血管合併症への有効性を検討し、将来の臨床応用への可能性を模索しようとするものである。本年度は、既報のSELEX法でAGEアプタマーならびにコントロールアプタマーの調整を行った。具体的には、AGE-アプタマー<TAACTCACTCCATACTCACTTGCTGATTCGCCAACAACACACCCTTTAAACAGTCCC>をフォスフォロチオエート化し、アプタマーの安定化修飾を行った。同時にスクランブル配列をもつ安定化コントロールアプタマーも作成した。次いで、8週齢の肥満2型糖尿病モデル動物であるKKay/Taマウス腹腔内に各投与量AGE-アプタマーをオスモティックポンプを用いて持続的に投与し、血中ならびに腎組織中のAGEレベルをコントロール動物レベルにまで抑制できるAGEアプタマーの至適投与量を決定した。血中ならびに腎組織中のAGEレベルの計測は、8~16週齢の間、ELISA法ならびにwestern blot法で行った。結果として、AGE-アプタマー3μMをオスモティックポンプを用いて持続的にKKay/Taマウスに投与することで、血中ならびに腎組織中のAGEレベルをコントロール動物レベルにまで抑制できることが見いだされた。
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