2012 Fiscal Year Annual Research Report
キノン選択的化学発光分析法による生体キノンの定量・探索とその臨床化学的応用
Project/Area Number |
22390116
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
黒田 直敬 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50234612)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | キノン / 活性酸素 / 酸化還元サイクル / HPLC / キノン付加体 |
Research Abstract |
キノンは生体内の酸化還元サイクルに組み込まれることで活性酸素(ROS)を産生して生体に酸化的な傷害を与えるとされている。 平成24年度はこの酸化還元サイクルを利用するキノン及びその生体成分付加体の化学発光定量法を開発した。本法は、キノンを還元剤 DTT により還元して酸化還元サイクルを誘起させ、これにより発生する ROS をルミノールにより検出する方法である。本研究ではキノンの生体成分付加体のモデルとして、メナジオンの N-アセチルシステインへの付加体 (MQ-NAC) 及びグルタチオンへの付加体 (MQ-GS) を合成して標準物質として使用した。最初に、メナジオン、MQ-NAC 及び MQ-GS について、ルミノール及び DTT 添加後の発光を測定したところ、MQ-NAC 及び MQ-GS の発光強度は メナジオンと比較して高いという結果となり、メナジオンへの N-アセチルシステイン及びグルタチオンへの付加はメナジオンの ROS 発生能を増強している可能性が示唆された。 次に、キノン及びその付加体の同時分析が可能な HPLC 定量法を開発した。本法における MQ-NAC, MQ-GS 及びメナジオンの検出下限 (S/N=3) はそれぞれ 1.4, 0.8 及び 128 fmol/injection であった。さらに、本法をメナジオン投与後のラット血清へと応用した結果、MQ-NAC 及び MQ-GS のピークが検出され、投与されたメナジオンがラットの体内に存在する N-アセチルシステイン及びグルタチオンと反応して MQ-NAC 及び MQ-GS が生成したと考えられた。また、クロマトグラム上にはこれら以外にもメナジオン投与後にはじめて検出されるピークの存在が見出されており、これらが MQ-NAC 及び MQ-GS と同様にキノンにより修飾された生体成分だと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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