2010 Fiscal Year Annual Research Report
スーパー標的抗体による婦人科系癌の新規診断マーカー探索と低侵襲性迅速検出法の開発
Project/Area Number |
22390118
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
加藤 和則 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60233780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 聖子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10253527)
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Keywords | 癌 / 腫瘍マーカー / 抗体 / 診断薬 / エクソソーム / ビーズアレイ |
Research Abstract |
平成22年度の研究計画書にあるように、ヒト子宮体癌および卵巣癌細胞に対するスーパー標的化抗体の樹立と反応性、機能解析および可溶化分子検出システムの開発について検討した。【卵巣癌】卵巣癌細胞SK-OV-3を免疫してアデノウイルス感染法でスクリーニングした標的化モノクローナル抗体約15種を樹立した。認識抗原を免疫沈降および質量分析で検討した結果、多くはインテグリンファミリーに属する接着分子を認識する抗体であったが、癌の転移・浸潤シグナルに関係するL抗原(特許出願可否の検討中のため非表示)およびM抗原(前者と同様)に対する抗体の樹立に成功した。現在、乳がん細胞に対する抗腫瘍効果を検討するとともに、可溶化分子を検出するためのELISAの樹立検討を行っている。また培養SK-OV-3細胞の一部(約2%)に反応陽性の抗体X(前者と同様)の樹立に成功した。抗体Xの反応陽性SK-OV-3をソーティングにより分離し、陽性および陰性細胞との増殖能の違いを検討するとともに抗原解析も取り組む予定である。【子宮体癌】ヒト由来子宮内膜細胞のRasトランスフォーム細胞をヘキスト染色陰性と陽性のSP(Side population)とNSP(non-side population)ソーティングで分取し発現遺伝子の違いをcDNAアレイで測定した結果を解析した。その結果、SP(癌幹細胞に類似した細胞)で高発現している膜型蛋白質7種類、分泌性蛋白質9種類を選択した。逆にSPで低発現している遺伝子(膜型7種類、分泌型12種類)も選択し、それらの変動のあった遺伝子に対してReal-Time PCRにて確認をする予定である。もしReal-Time PCRで再確認ができた遺伝子に関しては特異抗体の樹立を試み、子宮体癌の診断・悪性度判定に有用であるかを検討する予定である。
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Research Products
(4 results)