2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390119
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 博美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60142931)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若尾 宏 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10280950)
斎藤 健 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (40153811)
大槻 剛巳 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40160551)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | MAIT細胞 / iPS化 / センダイ・ウイルス |
Research Abstract |
マウスではNKT細胞を利用してガンの抑制が可能である。しかし、ヒトにおいてNKT細胞は稀であり、マウスのような抗腫瘍機能を期待できない。一方、同じ自然免疫系細胞である粘膜関連インバリアントT(MAIT)細胞はNKT細胞と共通する性格を持ち、ヒト肝臓内T細胞の50%近くを占める。ただ、MAIT細胞は試験管内で増殖せず、in vitro研究は困難である。また、マウスでは殆ど存在せずin vivoの研究も難しい。そこで、MAIT細胞の解析のためにiPS細胞からの分化誘導を試みた。ヒト臍帯血細胞からセンダイウイルス系ベクターKOSMを用い、約3週間でES細胞に酷似したコロニーを得た。センダイ・ウイルスは核に移行せず、ゲノム修飾とは無縁であり、樹立したiPS細胞は理論的にガン化しない。iPS細胞樹立は幹細胞マーカーの発現、OCT3/4およびNANOGプロモーターの脱メチル化、試験管内の分化による三胚葉マーカーの出現、奇形種形成等により確認した。作製された3クローンのiPS細胞の遺伝子発現プロフィールはヒト幹細胞や線維芽細胞由来iPS細胞と極めて強く相関(相関係数0.967以上)したが、末梢MAIT細胞との相関係数は0.81未満に留まり、多くの遺伝子発現が初期化されていることを示唆している。このiPS細胞からリンパ球前駆細胞を誘導し、さらに30日で98%以上の純度のMAIT細胞を得た(reMAIT細胞)。分化に伴う表面抗原の変化をFACS解析し、多くが末梢MAIT細胞と一致すること、一致しないものはナイーブ型の特徴と考えられることを明らかにした。また、分化に伴いreMAIT細胞の遺伝子発現パターンは末梢MAIT細胞に近づいて行った(0日の相関係数0.807、30日目は0.918)。本細胞を免疫不全マウスに移入し骨髄、肝臓、膵臓などの分布が予想される臓器に移行していることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Expansion of functional human Mucosal-Associated Invariant T Cells via reprogramming to pluripotency and redifferentiation.2013
Author(s)
H Wakao, K Yoshikiyo, U Koshimizu, T Furukawa, K Enomoto, T Matsunaga, T Tanaka, Y Yasutomi, T Yamada, H Minakami, J Tanaka, A Oda, T Sasaki, R Wakao, O Lantz, T Udagawa, Y Sekiya, K Higuchi, N Harada,K Nishimura, M Ohtaka, M Nakanishi and H Fujita
-
Journal Title
Cell Stem Cell
Volume: 12
Pages: 546-558
Peer Reviewed
-
-
-