2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390127
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
姫野 誠一郎 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (20181117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤代 瞳 徳島文理大学, 薬学部, 助教 (10389182)
角 大悟 徳島文理大学, 薬学部, 准教授 (30400683)
宮高 透喜 徳島文理大学, 薬学部, 助教 (50157658)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒ素 / マンガン / カドミウム / 金属輸送体 / 免疫機能 / 攪乱作用 |
Research Abstract |
金属が免疫機能を攪乱する可能性を検討するため、本年度は下記の3つの研究を行った。 1.ヒ素による多臓器での発がんに腫瘍免疫の攪乱が関与している可能性を検討するため、NK細胞、T細胞に対するヒ素の作用を検討した。昨年度、ヒトNK細胞をヒ素に曝露するとIL-2刺激時のサイトカインやgranzymeBなどの発現誘導が抑制されることを示した。本年度は、標的細胞に対する殺細胞活性を比較したところ、ヒ素への曝露によってNK細胞の殺細胞活性は明らかに低下した。一方、ヒトT細胞のJurkat細胞にヒ素を作用させるとIL-8の発現が上昇することをmRNAレベル、タンパク質レベルで明らかにした。また、この作用機序として、p38MAPKのリン酸化がヒ素によって活性化されている可能性を見出した。IL-8はがん細胞の増殖や血管新生を促進することが知られており、ヒ素とIL-8との関係をさらに検討する必要がある。 2.バングラデシュのヒ素汚染地域で採取した血液試料中の炎症性タンパク質(CRP, S100A8/A9)とヒ素の曝露レベルとの相関を調べた結果、ヒ素の曝露レベルとCRPに有意な相関が認められた。今後、サイトカインレベルについて検討する必要がある。 3.昨年度の検討により、神経細胞SH-SY5Y細胞にIL-6を作用させると、ZIP8、ZIP14などの金属輸送体の発現が上昇し、マンガンの蓄積が促進されることを明らかにした。本年度は、IL-1β、TNF-αでも同様の発現誘導が起こることを確認した。また、神経細胞以外の細胞においても同様の現象が観察されるか検討したところ、消化管や肝臓、腎臓由来細胞においてもサイトカインによるZIP8, ZIP14の発現誘導が認められた。今後、炎症反応によって金属の体内動態が変化する際、金属輸送体の発現変化がどのように関与しているか、動物レベルでの実験が必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Metallothionein deficiency exacerbates chronic inflammation associated with carcinogenesis in stomach of mice infected with Helicobacter pylori.2012
Author(s)
Mita, M., Satoh, M., Shimada, A., Azuma, S., Himeno, S., Hara, S.
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Journal Title
J.Toxicol. Sci.
Volume: 37(6)
Pages: 1261-1265
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Roles of ZIP8, ZIP14, and DMT1 in transport of cadmium and manganese in mouse kidney proximal tubule cells.2012
Author(s)
Fujishiro, H., Yano, Y., Takada, Y., Tanihara, M., Himeno, S.
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Journal Title
Metallomics
Volume: 4(7)
Pages: 700-708
DOI
Peer Reviewed
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